故金大中(キム・デジュン)元大統領への弔問のため訪韓した北朝鮮特使団が残した波紋が続いている。国内外の各メディアは李明博(イ・ミョンバク)大統領が弔問特使らと会談したことに対し、さまざまな意味を付与、南北(韓国・北朝鮮)関係に暖かな風が吹くものと予想している。
一部では南北首脳会談の見通しとともに長所と短所を取りあげている。もう一方では北朝鮮を圧迫する局面が、今回のことで弱まってしまうのではと懸念する。そろそろ落ち着いて状況を点検し、新たに始めることを整理すべき時点だ。北朝鮮特使を迎え、見送るまでの、一連の政府の取り組みは適切だったと評価できる。手続きを重視しながらも優遇に反せず、対話の必要性を伝えながらも真正性を注文するなど原則を堅持した。
そうした節制を今後も維持するものの、南北当局間の対話は早期に復元しなければいけない。▽核問題など軍事的な対立を解消する問題▽離散家族の再会▽開城(ケソン)工業団地の運営▽金剛山(クムガンサン)と開城観光事業の再開▽経済・社会・文化など各分野の交流の増進--など解決すべき諸課題が山積みだからだ。ちょうど訪韓中だった米国務省の対北朝鮮制裁担当調整官が「金剛山・開城観光や開城工業団地の拡大は国連制裁決議に抵触しない」という認識を明らかにし、当局レベルで話し合う必要性が高まることもあった。
南北当局間の対話に対する期待感が高まり、首脳会談の可能性に触れるのは自然だ。当面した諸懸案の重要性から考えて、首脳会談が必要なのも事実である。しかし核とミサイルの実験はもちろん、これまで北朝鮮が吐き出した妄言などを踏まえれば、依然として雰囲気が成熟していないと考えられる。首脳会談は相応の成果を予想できる時点に開催するのが正しい。この点から、07年10月4日(以下・10.4)の南北首脳会談は反面教師として使いたい。
「10.4合意」には任期末の盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権が進めるには無理な諸事業が多数含まれていた。北朝鮮・海州(ヘジュ)工業団地の設置など、核問題の解決によって恒久的な平和の基盤が作られていない状況ではほぼ実現しがたい諸事業がそれだ。北朝鮮が現政権の発足とともに当局間の接触を中断させた理由のうち「10.4合意の不履行」を取り上げた点は、それだけ10.4合意に無理があったことを傍証する。
南北の対話は、閣僚級レベルの対話を皮切りに解いていくのが順番と考える。首脳会談もその場で協議できるだろう。ただ以前のように閣僚級会談が統一相と北朝鮮の「内閣責任参事」による会談になってはいけない。北朝鮮で内閣は、韓国の行政省庁とは異なり、政策決定の機能より執行機能に片寄っているからだ。かつて閣僚級会談が主に韓国の対北経済支援を扱うだけで、政治・安保など重要な諸懸案をほとんど協議できなかった理由だ。
したがって玄仁沢(ヒョン・インテク)統一相のパートナーとして金養建(キム・ヤンゴン)朝鮮労働党統一戦線部長を指名する必要がある。金正日(キム・ジョンイル)北朝鮮国防委員長の側近であり、対南(韓国)政策を決める省庁の責任者でもある金部長こそ、核問題を含む主要懸案に対し幅広く協議できる。前政権で金部長は国家情報院長のパートナーを務めた。しかし国情院長は国家の安保や情報管理の最高責任者であり、南北関係の前面に出るのは格好からして良くない。南北対話が早期に再開され、韓半島の和平に向けた実質的協議が待たれるところだ。
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そうした節制を今後も維持するものの、南北当局間の対話は早期に復元しなければいけない。▽核問題など軍事的な対立を解消する問題▽離散家族の再会▽開城(ケソン)工業団地の運営▽金剛山(クムガンサン)と開城観光事業の再開▽経済・社会・文化など各分野の交流の増進--など解決すべき諸課題が山積みだからだ。ちょうど訪韓中だった米国務省の対北朝鮮制裁担当調整官が「金剛山・開城観光や開城工業団地の拡大は国連制裁決議に抵触しない」という認識を明らかにし、当局レベルで話し合う必要性が高まることもあった。
南北当局間の対話に対する期待感が高まり、首脳会談の可能性に触れるのは自然だ。当面した諸懸案の重要性から考えて、首脳会談が必要なのも事実である。しかし核とミサイルの実験はもちろん、これまで北朝鮮が吐き出した妄言などを踏まえれば、依然として雰囲気が成熟していないと考えられる。首脳会談は相応の成果を予想できる時点に開催するのが正しい。この点から、07年10月4日(以下・10.4)の南北首脳会談は反面教師として使いたい。
「10.4合意」には任期末の盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権が進めるには無理な諸事業が多数含まれていた。北朝鮮・海州(ヘジュ)工業団地の設置など、核問題の解決によって恒久的な平和の基盤が作られていない状況ではほぼ実現しがたい諸事業がそれだ。北朝鮮が現政権の発足とともに当局間の接触を中断させた理由のうち「10.4合意の不履行」を取り上げた点は、それだけ10.4合意に無理があったことを傍証する。
南北の対話は、閣僚級レベルの対話を皮切りに解いていくのが順番と考える。首脳会談もその場で協議できるだろう。ただ以前のように閣僚級会談が統一相と北朝鮮の「内閣責任参事」による会談になってはいけない。北朝鮮で内閣は、韓国の行政省庁とは異なり、政策決定の機能より執行機能に片寄っているからだ。かつて閣僚級会談が主に韓国の対北経済支援を扱うだけで、政治・安保など重要な諸懸案をほとんど協議できなかった理由だ。
したがって玄仁沢(ヒョン・インテク)統一相のパートナーとして金養建(キム・ヤンゴン)朝鮮労働党統一戦線部長を指名する必要がある。金正日(キム・ジョンイル)北朝鮮国防委員長の側近であり、対南(韓国)政策を決める省庁の責任者でもある金部長こそ、核問題を含む主要懸案に対し幅広く協議できる。前政権で金部長は国家情報院長のパートナーを務めた。しかし国情院長は国家の安保や情報管理の最高責任者であり、南北関係の前面に出るのは格好からして良くない。南北対話が早期に再開され、韓半島の和平に向けた実質的協議が待たれるところだ。
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