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【社説】労働研究院は新たな集団暴力を研究するところか

総理室傘下の労働研究院が労使紛争により内紛状態となっている。院長を中心とした使用者側と、博士級以下の研究員らが集まった労働者側が互いに分かれ混乱を引き起こしている姿は見苦しいほどだ。昨年夏に市場経済を重視する新任院長が就任したことで起き始めた労使葛藤の兆しは、今年2月に使用者側が既存の団体協約解除を労働者側に一方的に通知したことで紛争へと発展した。「既存の団体協約は人事経営などで労組の越権を認めるもので受け入れられない」というのが使用者側の団体協約解除の背景だった。これに対し労組側は「新院長の運営方針が独断的で、研究の自律性を侵害する。一方的な団体協約は座視しない」と反発している。使用者側が数日前に院長の研究指示と国民儀礼を拒否するという理由で博士級研究員1人を解雇したことから労使対立は感情的な争いに発展している。使用者側によると、新院長の経営方針に反発する組合員が、院長が住むアパートの前に集まり「集団デモで町内の住宅価値引き下げる」として座り込んだ。労使問題の正しい方向設定が研究院の設立目的だが、反対に新たなタイプの反社会的集団暴力が登場しており情けない。

こうした状況で研究がまともにできるはずはない。労使紛争が本格化してから研究院の能率は急激に下がっている。2005年以降、毎年総理室傘下23の国策研究機関のうち総合評価で1~2位を記録していたが、今年は合格点を取れるか心配になるほどだという。税金で運営される国策研究機関が労使間の感情的な争いで時間とエネルギーを浪費している格好だ。ほんとうに嘆かわしい有り様だ。

公務員と変わりない国策研究機関の研究員が業務指示を拒否し脅しの入ったデモまで行うのは明らかに過ちだ。しかしわずか100人にも満たない小規模国策研究職で絶えず紛争の破裂音を作り出してきた使用者側も問題がある。総理室は徹底した真相調査を実施し労使を問わず法と原則により責任を厳しく問わなくてはならないだろう。






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