幼い頃、誰でも一度はレゴブロックで遊んだ経験があるはずだ。 1958年にデンマークのオーレ・キアク・クリスチャンセンが組み立て型の玩具を出して以来、50年間以上も世界の子どもに「最も愛されるおもちゃ」として定着している。 ブロックをお互い連結するという単純なプラットフォーム(platform)に基づいたレゴブロックは無窮無尽の創作の可能性を与えてくれる。 宇宙船やロボットなど何でも作ることができる。 レゴはデンマーク語で「よく遊ぶ」(leg godt)の略語という。 レゴブロックで誰でも創作の喜びを味わえるということだ。 一言で「開かれた作品」を作ることができる。 レゴはこのおかげで世界6位の玩具会社に成長した。
情報技術(IT)も同じだ。 最近のIT環境はソフトウエア(SW)・ハードウエア(HW)・サービスなどが複雑な構造で絡んでいる。 関連会社や技術、製品も数え切れないほど多い。 このためさらに重要になった概念が「相互運用性」(interoperability)だ。 相互運用性は、製造会社や製品、技術標準などに関係なく、データを自由に交換・共有・協業できるようにすることだ。 特定会社のSWで作成されたファイルを他の会社のSWでも編集できたり、パソコンを基準に作られたウェブサイトを携帯電話でも見られるのも相互運用性のおかげだ。
しかしITで相互運用性を確保するのは容易でない。 従来の標準と新しく生まれる標準技術に積極的に賛同しなければならず、製品の設計から多くの技術会社の意見を取り入れてこそ相互運用が可能な製品を作れるからだ。 自社の核心技術を競合社にまで公開するなど知識財産を共有する開放的な姿勢も要求される。 そうしてこそIT生態系がさらに豊かになり、消費者にはより多くの選択の機会を与えられる。
マイクロソフトが10月22日に出す予定の次世代運営体制「ウィンドウ7」もこうした複雑な過程を経て開発されている。 ITが消費者に提供する核心価値の一つが協業を通した生産性の向上なら、相互運用性の確保はその前提条件となる。
したがって多様性を認めると同時に競合社の製品も抱き込む柔軟な姿勢が必要となる。 特にIT強国として成長した韓国経済がさらなる発展をするには、誰もが創作の喜びを味わい「よく遊べる」環境が形成されなければならない。 レゴブロックで児童が感じたその喜びのように。
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