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壬辰倭乱(イムジンウェラン、文禄の役)の晋州(チンジュ)城陥落時、日本が略奪して行った蓮池寺(ヨンジサ)鐘返還運動が慶南(キョンナム)晋州で行われている。
今年1月に発足した「蓮池寺鐘返還国民行動」(以下、国民行動)は20日、慶南晋州市東城洞(トンソンドン)旧ユンヤン病院そばの建物で新しい事務所開きを行った。キム・ギルス国際ロータリー3590地区総裁、晋州寺院庵連合会会長、宝雲(ポウン)僧侶ら共同代表の推戴式も行った。活動の根拠地を設置したことを対外に宣布したものだ。
国民行動はスタート以後、ガソリンスタンドの事務室を使用してきたが、1000人の会員と後援会(15人)の支援で新しい事務室を用意した。事務室には職員2人が勤務する。国民行動は「会員の意志を結集して還収運動を本格化できることになった」と喜んでいる。国民行動はこれまで蓮池寺鐘の文化的価値再照明学術大会、蓮池寺鐘還収戦略講演会などをしながら準備をしてきた。
国民行動はまず年内に日本政府と蓮池寺鐘の持ち主、管理主体である福井県文化委員会に公式文書で返還を要求することにしている。会員20人は30日から来月2日まで日本現地を踏査する。踏査を通じて日本国内の雰囲気を把握し、正しい還収戦略を組むためだ。
国民行動はまた蓮池寺があったものと推定される晋州市大安洞(テアンドン)旧テヨン小学校(閉校)に鍾楼を建てることにして晋州教育庁と協議中だ。鐘がない鍾楼を通じて返還運動の重要性を悟らせ、返還されたら鐘をつけようという意だ。長期的には蓮池寺を修復して晋州の精神と魂を教育する場所として活用することも検討している。
円滑な活動のためには来月にも「非営利民間団体」として慶南道に正式登録し、会費・後援金など活動基金を集めることにした。
この鐘の実体は東国大の調査結果をもとに中央日報が「日本の根、韓国文化」(1990年4月24日9面)と報道されたことで知られるようになった。国民行動事務総長であるチョ・ヒレさん(54、公演演出家)がこの報道に接し、昨年から晋州市民の自尊心のために返還運動を展開しようと、会員を集めて団体を結成したのだ。チョ事務総長は「蓮池寺鐘はなんとか7個残っている統一新羅の鐘としての稀少性だけではなく韓国梵鍾の変遷を見せてくれるもの」とし「5年、10年かかっても返還運動を続ける」と話している。
◆蓮池寺鐘=高さ111センチ、口径66センチで統一新羅時代、興徳王8年(833年)に鋳造された。制作年代と、天女が琵琶に乗って天から降りる奏楽像などを通じて統一新羅前半期の梵鍾の変遷を究明する確かな資料になっている。日本の福井県にある常宮神社に保管されている。日本にある50点の韓国梵鍾のうち最も大きく、唯一、日本国宝(78号)に指定されている。
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