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韓国の海はクラゲと戦争中だ。今年に入りクラゲが急激に増え、漁獲量が減り、海の生態系が変わっている。クラゲは周辺の魚類に毒素をまくため、小さな魚は死に、大きな魚も新鮮度が落ち売れない状態になってしまう。
統営(トンヤン)機船権現網水産協同組合の今年のイワシ漁獲高(7月1日から8月15日)は1.5キログラム入り95万6320ケース(103億85676万ウォン)で、昨年の同じ期間の287万4985ケース(221億9689万ウォン)に比べ数量で3分の1、金額で半分に落ち込んだ。統営ソンギョン水産のイ・ジュンホ社長は、「30年間イワシ漁をやっているが、こんな年はなかった。網を揚げればイワシはなくてクラゲばかりで、網を切らなくてはならないほど」と訴える。統営クムジョン水産のコン・インチャン社長は「7月から8月15日まで4億ウォン相当を獲らなくてはならないが、今年はクラゲのため1億7000万ウォン程度しか獲れなかった」と話す。
◆原発取水口ふさぎ除去スタッフ3倍に=クラゲの群れは漁場だけでなく全国の原子力発電所にも被害をもたらしている。原発が冷却水として使っている海水を引き入れる取水口を塞ぎ、原発の稼働に影響を与えているのだ。全羅南道(チョンラナムド)の霊光(ヨングァン)原発では高さ15メートル、幅15メートルの取水口濾過装置に直径15~20センチメートルのクラゲが大量にひっかかり、除去するのに困り果てている。霊光原発のキ・チョンジェ次長は、「取水口管理に通常は7~8人が勤務している。クラゲが押し寄せ20人まで増やしているが力不足だ」と言う。霊光原発は先月から1日10~40のクラゲを除去している。
国立水産科学院はクラゲによる今年の被害額を3000億ウォンと推定している。主にクラゲが大量発生する5~11月の被害額だ。原発の被害700億ウォンも含まれている。
このように被害は深刻だが、政府の対策に対する漁民たちの怒りは深い。統営機船権現網水産協同組合チャン・ヒレ常務(53)は「効率的なクラゲ除去器具を開発・普及させてヒトデのようにクラゲを収穫しなければならない」と話した。浦項市九龍浦水産協同組合キム・スドン指導課長(57)は「クラゲ被害で漁民たちの漁獲量が例年の10%水準にすぎない」とし「政府が、クラゲが急増する原因を正確に分析した上で、対策を立てなければならない」と指摘した。
国立水産科学院クラゲ情報センターのユン・ウォンドゥク博士はクラゲ急増の原因について、「地球温暖化による水温上昇、海洋汚染、漁獲量が多い特定魚資源の枯渇が複合的に作用したものとみられる。海の生態系変化に対する体系的な研究が必要だ」と指摘している。
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