4月にメキシコから始まった新型インフルの患者数が世界的に急増している。今月6日までの確定患者数は23万人だが、実際にはすでに数百万人を超えたものと推測されている。韓国でも最近になり地域社会での感染ケースが急増し、死亡者まで発生するなど懸念が大きくなっている。
新型インフルの症状がどれだけ重く、主にどのような人がかかるのか。インフルエンザは一般的に子どもと65歳以上の高齢者、肺疾患や糖尿病などの慢性疾患を持つ人がよくかかり、合併症などで死亡する頻度も高い。これに対し今回の新型インフルの場合、高齢者で発病または重症に悪化する比率は低い。相対的に若い成人患者がひどく患う傾向を見せる。また慢性疾患を持つ妊婦、肥満患者らの重症頻度が高い。どうしてだろうか。新型インフルウイルスはもともと1918年から1957年にかけて流行したスペイン風邪のウイルスが豚に感染し、長い時間をかけて分化過程を経て人間に戻ってきたものだ。そのため高齢者の多くは57年以前にこのウイルスに感染して得た免疫を現在も持っていると思われる。
20世紀に発生した3度のインフルエンザ大流行のうち、スペイン風邪は致命率が2%に達した。1957年のアジア風邪、68年の香港風邪は致命率が0.2%程度とみられる。今回の新型インフルの致命率はどうなるだろう。現在のように患者が急速に増加する時点で致命率を算出するのは困難だ。報告された致命率はほとんどが確定患者の死亡比率を算出する。しかし実際の感染者数は確認された患者数よりはるかに多い。時差も統計の誤差を生む。発病から死亡まで通常8~9日以上がかかる。しかし9日間に普通の患者数が8倍に増加したため、致命率を正確に計算するのは難しい。
ある段階で新型インフルの致命率を高くて0.8%、低くて0.2%程度とみている。複数の条件を総合的に判断すると、季節インフルエンザの致命率の上限線と同様の0.2%前後ではないかと推定される。致命率事態はそれほど高くないが、季節のインフルエンザより3倍高い感染率が問題だ。外来・入院患者が3倍発生するためだ。そうなるとすでに飽和状態の病床の過負荷を招く。変種の出現可能性も警戒しなくてはならない。スペイン風邪は最初の流行が過ぎて数カ月後に2度目の流行が起き致命率は顕著に伸びた。新型インフルもまた秋に大流行する場合、症状と致命率が現在より増加する可能性は排除できない。
保健対策は最悪の状況を仮定してまとめなくてはならない。従って秋に症状と致命率がさらに高まった新型インフルの大流行が発生するかもしれないという過程の下にワクチンと治療剤の確保を含めた総合的な対策がまとめられなければならない。こうした政策遂行には国レベルの財政的支援が必須だ。これとともに大衆の注意も求められる。これまで2000件以上の患者が発生しても他の国と違い死亡者がなかったため国民が新型インフルを軽いものと見なしているのが事実だ。しかし韓国も決してこの病気の危険から例外ではないという事実が確認されただけに、個人衛生を徹底するなど格別に留意すべきだ。
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ある段階で新型インフルの致命率を高くて0.8%、低くて0.2%程度とみている。複数の条件を総合的に判断すると、季節インフルエンザの致命率の上限線と同様の0.2%前後ではないかと推定される。致命率事態はそれほど高くないが、季節のインフルエンザより3倍高い感染率が問題だ。外来・入院患者が3倍発生するためだ。そうなるとすでに飽和状態の病床の過負荷を招く。変種の出現可能性も警戒しなくてはならない。スペイン風邪は最初の流行が過ぎて数カ月後に2度目の流行が起き致命率は顕著に伸びた。新型インフルもまた秋に大流行する場合、症状と致命率が現在より増加する可能性は排除できない。
保健対策は最悪の状況を仮定してまとめなくてはならない。従って秋に症状と致命率がさらに高まった新型インフルの大流行が発生するかもしれないという過程の下にワクチンと治療剤の確保を含めた総合的な対策がまとめられなければならない。こうした政策遂行には国レベルの財政的支援が必須だ。これとともに大衆の注意も求められる。これまで2000件以上の患者が発生しても他の国と違い死亡者がなかったため国民が新型インフルを軽いものと見なしているのが事実だ。しかし韓国も決してこの病気の危険から例外ではないという事実が確認されただけに、個人衛生を徹底するなど格別に留意すべきだ。
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