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【ニュース分析】またもや金総書記の思うままに(2)

事実上当局レベルの赤十字会談で扱う「離散家族再会事業の再開」を現代(ヒョンデ)グループと合意したのも目につく部分だ。

現代峨山(アサン)の職員ユ・ソンジンさんを解放したのに続き、離散家族の再会などと言った人道レベルの措置を取り、韓国政府に対し、相応の措置を取るよう圧力を加える格好となっている。金委員長は拘束しているヨンアン号船員ら4人の問題についても「統一部当局者と話したい」とし、早期解放の意向を示唆した。

現代とアジア太平洋委員会が合意した基調について政府は「肯定的に評価する」(千海成・統一部スポークスマン)という立場だ。しかし「当局間の合意が必要だ」とし、複雑な本音を示した。万一でも共同文書にはめられ、対北政策の基調が動揺していると受けとめられるのを懸念、慎重な姿勢だ。


玄貞恩(ヒョン・ジョンウン)現代グループ会長も現代の事業範囲を超えた合意内容に負担を感じたらしく、17日午後、玄仁沢(ヒョン・インテク)統一部長官に訪朝の結果を説明する際、当局と協議しつつ進めたいという点を強調したという。青瓦台(チョンワデ、大統領府)や統一部の一部では「秋に南北(韓国・北朝鮮)関係が改善されるだろうという予想が現実化するもの」とし、期待する雰囲気もある。

特に対北政策の原則を固守することで北朝鮮の態度の変化を引き出したと評価されたいという声も上がっている。中央(チュンアン)大学政治外交学科のイ・ジョウォン教授は「李明博政権が掲げた対北原則があるため、これまでは“非核・開放3000”(北朝鮮の非核化を条件に同国民1人当たり所得を現在の年500ドルから10年後に3000ドルまで増やす支援計画)の枠組みを脱却しにくい状況だった」とした上で「北朝鮮問題で、政府が身動きを取りやすくなった局面」と述べた。

北朝鮮の出方が激しくなると当局レベルの特使を派遣し、対北支援で説得、復元させていた前政権とは異なるという見方もある。李大統領が17日、乙支(ウルジ)演習に関連した閣議で「動揺しない対北政策は結局、北朝鮮社会を変化させる」と言及したのも、こうした脈絡だということだ。統一研究院の鄭永泰(チョン・ヨンテ)上級研究員は「金大中(キム・デジュン)政権の初期、太陽(包容)政策に激しく反発した北朝鮮が柔軟姿勢に転じたのと似た雰囲気だ」と分析した。



【ニュース分析】またもや金総書記の思うままに(1)
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