故チェ・ジンシルさんの遺骨盗難は誰が、どうしてしたことなのかをめぐり、疑問が膨れ上がっている。

偶発的な犯行の可能性は低いものと見られる。遺骨の盗難現場状況を見ると、チェさんの遺骨が入っていた大理石の壁面がひどく壊れていた。警察関係者は「犯人が金づちのような鈍器をあらかじめ準備し、犯行に及んだものとみられる」とし「事前に遺骨を盗む計画を緻密に立てなくてはできないこと」と話す。


犯人が計画的にチェさんの遺骨を盗んだ理由は何だろうか。警察隊イ・ウンヒョク教授（警察行政学）は「犯人が“ネクロフィリア”（Ｎｅｃｒｏｐｈｉｌｉａ）の範疇にいる人といえる」と分析した。イ教授は「犯人がチェさんを自分の恋人だと思うなどの愛情妄想を持っていて、彼女の遺骨を所有したがった」とし「犯人は（遺骨窃盗時）初めてチェさんの墓を訪れたのではなく、何度も訪問していただろう」と述べた。

京畿大学イ・スジョン教授（犯罪心理学）は、犯人がチェさんの熱狂的なファンである可能性に注目している。イ教授は「遺骨を持って行ったのには、何か特別な目的があったようではない」とし「パラノイア（偏執病）のような執着から犯行に及んだかもしれない」と説明した。また「犯人が家庭的な問題があるか社会に適応できず、さびしさを感じている人である可能性がある」と付け加えた。

もしネクロフィリアなどの犯行でないなら経済的な目的で犯行に及んだはずだというのが警察と専門家たちの分析だ。遺族に金品を要求するため遺骨を盗んだということだ。過去にも金品を要求するための遺骨窃盗事件が少なくなかった。法曹界によれば犯人がつかまった場合、夜間住居侵入窃盗罪及び損壊罪が適用される。夜間住居侵入窃盗罪は１０年以下の懲役、損壊罪は３年以下の懲役または７００万ウォン以下の罰金に処される。



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