北朝鮮に抑留されていた現代峨山(ヒョンデアサン)労働者ユさんが抑留136日ぶりの昨日、解放された。こうして南北関係の進展を塞いでいた障害物のうちのひとつが除去された。ユさんの無事帰還を歓迎し、彼の解放が凍りついた南北関係を溶かす薫風の火種になることを期待する。
開城工業団地で宿所管理業務をしていたユさんは3月30日、工団現地で体制批判と女性従業員に対する北朝鮮脱出策動をしたという理由で北側当局者たちによって逮捕された後、長期抑留されてきた。北朝鮮の開城工団監督機構である中央特区開発指導総局は、南側に送った通知文で、ユさんに対し「現代峨山職員の帽子をかぶって入って来て、我々に反対する不順な敵対行為をしていたため、現行犯で逮捕し、調査をしている」と主張した。以後3回行われた開城工団実務会談で南側はユさんの状態と所在地などを知らせてほしいと要求したが、北側はこれに対して具体的言及を回避してきた。
被調査者に対面権と弁護人参観など基本的な権利さえ保障しないのは南北合意書と国際慣例を無視した不当な非人道的仕打ちであることが明らかだ。遅れたけれども北朝鮮がユさんを解放したことは、開城工業団地の安定的運営はもちろん、南北関係のためにも幸いなことだ。
労働者の安全が保障されない状態で開城工業団地の正常運営は不可能だ。今後、ユさんのような抑留事態が再発しないようにすることが何より重要だ。北側にきっかけを与えるような行動をとってもいけないが、万が一、類似の状況が発生しても南北間に決まった規則に従って適法に処理するという南北政府間合意が緊要だ。
ユさんは自由の身になったが、まだ北朝鮮には4人の韓国人船員が残されている。先月末、東海で操業中、間違なく北方限界線(NLL)を越えて北側に拿捕された「800ヨンアン号」船員たちだ。これらに特別な意図がなかったことが明らかなだけに彼らもさっそく解放しなければならない。
米国人女性記者2人は釈放したのに同族であるユさんを解放しないのは「我が民族同士」を叫んできた北朝鮮としても負担だったろうが、玄貞恩(ヒョン・ジョンウン)現代峨山会長の訪朝に合わせ、北側がユさんを解放したことは、冷え込んだ南北関係が北側としても得にはならないという現実的考慮が作用したと思う。韓国側を弾き出して米国だけ通ずるという通米封南は、通じてもいけないが、通じることもできない。結局、北朝鮮が頼れるのは韓国しかないからだ。
ビル・クリントン元米国大統領の訪朝と女性記者の釈放で朝米間に微妙な変化の兆しが感知されているだけに我々としても何もしないわけにいかない。政府が北側に前向きな信号を送る必要がある。パク・ワンジャさん銃殺事件が決着づけられることを前提に金剛山観光と開城観光、離散家族再会、米と肥料など人道的支援の再開などに関する果敢な提案を8・15記念辞を通じて明らかにする案を積極検討することができると思う。南北問題の根本的解決は究極的には北核問題の解決によるが、その過程で南北関係改善のために我々のできる努力はできる限りしなければならないだろう。
【今日のイチオシ記事】
・ 「独島は韓国の領土」ワシントンポストにも全面広告
・ 韓国内日本人名義の土地…ニセ地主・証人立てて横取り
・ 「幹細胞利用した老化防止研究は韓国が最も進んでいる」
・ チャン・ツィイー「ソ・ジソブの上半身にほれぼれ」
・ 北抑留から解放されたユさん「帰って来られてうれしい」
・ 河野前衆議院議員「韓半島の重要な時期…金大中氏が必要だ」
開城工業団地で宿所管理業務をしていたユさんは3月30日、工団現地で体制批判と女性従業員に対する北朝鮮脱出策動をしたという理由で北側当局者たちによって逮捕された後、長期抑留されてきた。北朝鮮の開城工団監督機構である中央特区開発指導総局は、南側に送った通知文で、ユさんに対し「現代峨山職員の帽子をかぶって入って来て、我々に反対する不順な敵対行為をしていたため、現行犯で逮捕し、調査をしている」と主張した。以後3回行われた開城工団実務会談で南側はユさんの状態と所在地などを知らせてほしいと要求したが、北側はこれに対して具体的言及を回避してきた。
被調査者に対面権と弁護人参観など基本的な権利さえ保障しないのは南北合意書と国際慣例を無視した不当な非人道的仕打ちであることが明らかだ。遅れたけれども北朝鮮がユさんを解放したことは、開城工業団地の安定的運営はもちろん、南北関係のためにも幸いなことだ。
労働者の安全が保障されない状態で開城工業団地の正常運営は不可能だ。今後、ユさんのような抑留事態が再発しないようにすることが何より重要だ。北側にきっかけを与えるような行動をとってもいけないが、万が一、類似の状況が発生しても南北間に決まった規則に従って適法に処理するという南北政府間合意が緊要だ。
ユさんは自由の身になったが、まだ北朝鮮には4人の韓国人船員が残されている。先月末、東海で操業中、間違なく北方限界線(NLL)を越えて北側に拿捕された「800ヨンアン号」船員たちだ。これらに特別な意図がなかったことが明らかなだけに彼らもさっそく解放しなければならない。
米国人女性記者2人は釈放したのに同族であるユさんを解放しないのは「我が民族同士」を叫んできた北朝鮮としても負担だったろうが、玄貞恩(ヒョン・ジョンウン)現代峨山会長の訪朝に合わせ、北側がユさんを解放したことは、冷え込んだ南北関係が北側としても得にはならないという現実的考慮が作用したと思う。韓国側を弾き出して米国だけ通ずるという通米封南は、通じてもいけないが、通じることもできない。結局、北朝鮮が頼れるのは韓国しかないからだ。
ビル・クリントン元米国大統領の訪朝と女性記者の釈放で朝米間に微妙な変化の兆しが感知されているだけに我々としても何もしないわけにいかない。政府が北側に前向きな信号を送る必要がある。パク・ワンジャさん銃殺事件が決着づけられることを前提に金剛山観光と開城観光、離散家族再会、米と肥料など人道的支援の再開などに関する果敢な提案を8・15記念辞を通じて明らかにする案を積極検討することができると思う。南北問題の根本的解決は究極的には北核問題の解決によるが、その過程で南北関係改善のために我々のできる努力はできる限りしなければならないだろう。
【今日のイチオシ記事】
・ 「独島は韓国の領土」ワシントンポストにも全面広告
・ 韓国内日本人名義の土地…ニセ地主・証人立てて横取り
・ 「幹細胞利用した老化防止研究は韓国が最も進んでいる」
・ チャン・ツィイー「ソ・ジソブの上半身にほれぼれ」
・ 北抑留から解放されたユさん「帰って来られてうれしい」
・ 河野前衆議院議員「韓半島の重要な時期…金大中氏が必要だ」
この記事を読んで…