金正日(キム・ジョンイル)北朝鮮国防委員長が現代(ヒョンデ)グループの玄貞恩(ヒョン・ジョンウン)会長を平壌(ピョンヤン)に呼んだ背景は何か。
政府当局はひとまず、開城(ケソン)工業団地の労働者・ユ某氏の解放問題などこじれてしまった対北事業の扉を開けたいという玄会長の意向を受け入れた側面があると分析する。しかし金委員長が直接、玄会長との会談に臨み、韓国へのメッセージを投げようとするのがより大きな理由という観測が説得力を増している。
現在のような南北(韓国・北朝鮮)の緊張局面を脱却し、新たな枠組みを作りたいという戦略的な判断を金委員長が下したということだ。ひとまず金委員長が停滞中の南北関係を回復させたいと決心しただろうという見方が出ている。統一研究院の鄭永泰(チョン・ヨンテ)上級研究員は「北朝鮮・金剛山(クムガンサン)観光事業をはじめとする南北の交流・協力を復元させるための動き」とし「何よりも韓国から食糧・肥料など人道レベルの支援を確保するのが急がれる状況だからだ」という見方を表した。
今年4月に長距離弾道ミサイル(北朝鮮は人工衛星と主張)を発射し、5月に核実験に踏み切るなど挑発の局面を通じ、北朝鮮の立場を対内外に十分デモンストレーションできただけに、そろそろ北朝鮮の方式で対話を始める局面に切りかえたいというシグナルだということだ。政府当局者と専門家らは北朝鮮が柔軟姿勢に転じるため、韓国側にサインを送ったという点にも注目する。ユ氏の解放をめぐる協議をそのきっかけにしたということだ。
金大中(キム・デジュン)、盧武鉉(ノ・ムヒョン)両政権当時に対決の局面が長引く場合、韓国側の当局者を特使として派遣、または対北支援を通して北朝鮮を説得した状況とは異なる点が目を引く。しかし金委員長が抜本的な変化の道を選んだかについては慎重な見解が多い。中央(チュンアン)大学政治外交学科のイ・ジョウォン教授は「対決の局面を終えたいという意志は明らかで、南北間の緊張のピークは過ぎたようだ」とし「しかし本質的な態度の変化につながるかはもう少し見守らねばならない」と述べた。
金委員長が南北関係の主導権を自身が握っているという点を誇示しようとする意図も感知される。ユ氏を解放し、観光事業などに関連したいわゆる「スケールの大きい決断」を下すことで、同氏の健在ぶりをアピールするということだ。韓国側の要人に直接会うことによって、昨年8月に倒れて以来、同氏を困らせてきた重病説などを払拭させる狙いもあるとみられる。
統一部の当局者は「金委員長は後継候補の内定など体制内部の整備を終え、来月まで“150日戦闘”(4月から繰り広げている生産増大運動)を決算しなければいけない状況」と説明した。
「北、ユ氏解放で中断された対北支援を得る狙い」(2)
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