玄貞恩(ヒョン・ジョンウン)会長側が持って行った北朝鮮への贈り物が北朝鮮の期待に沿えなかったかも知れない。
▽ユ氏の解放▽金剛山(クムガンサン)・開城(ケソン)観光事業の再開▽開城工業団地事業の正常化--などを、金正日(キム・ジョンイル)北朝鮮国防委員長が大きな枠組みから保障する場を作ったが、現代が用意した相応の措置や、韓国政府が渡した北朝鮮へのメッセージに満足できなかったということだ。
こうした立場の違いが、10日と11日、李種革(リ・ジョンヒョク)アジア太平洋平和委員会副委員長らとの事前協議の際に露呈し、金委員長との会談日程が狂うことになったのではという北朝鮮専門家の分析もある。一部では金委員長が玄貞恩氏との会談に集中された世論の関心を意識、立場を強めようとしているという見方も出ている。
韓国側に対し、簡単にはユ氏の解放や対北朝鮮経済協力事業の「交通整理」をしないというサインを送ったということだ。ある当局者は「クリントン元米大統領が訪朝した当日に会談に臨み、拘束中の女性記者ら2人を帰国の便に乗せた状況とは異なる雰囲気」と指摘した。統一部は玄会長が日程を延長した背景を多角的に分析し、事態を把握するため夜中まで忙しく動きまわった。
当初10日から3日間の日程で北朝鮮入りした玄会長ら一行が、11日、金委員長との夕食を兼ねた会談に臨むという日程が有力視されていた。夕食が難しい場合、平壌(ピョンヤン)を発つ日の朝食や昼食をともにし、劇的な場面を演出した場合もあった。今回の場合、こうした方式では日程を決めにくくなり、1日延長する方針を固めたものと政府は判断している。
2000年6月に金大中(キム・デジュン)元大統領と金委員長の首脳会談が行われた当時は、ソウルを出発する日程が北朝鮮側の突然な要請により1日遅れるなど、金委員長関連の日程は諸理由から変動されることが少なくなかった。しかし順調に訪朝日程が進むと見られていた状況で、日程が狂い、政府の一部では懸念する声も上がっている。会談が不発に終わる場合、南北(韓国・北朝鮮)関係が重大な山場を迎えるかもしれないという点からだ。
8月15日(独立記念日)以前にユ氏を送還させようとした計画が壁にぶつかる場合、事態はこじれてしまうことになる。来週には北朝鮮が対北軍事挑発計画だと非難してきた韓米合同軍事訓練「乙支(ウルチ)フリーダムガーディアン演習」が予定されており、南北間にもう一度緊張の局面が作られるかもしれない。当局者は「12日午後が玄会長の訪朝日程の成敗を決める分岐点になるだろう」と話した。
突然1日延長…北「訪朝の贈り物」不十分だったか(1)
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当初10日から3日間の日程で北朝鮮入りした玄会長ら一行が、11日、金委員長との夕食を兼ねた会談に臨むという日程が有力視されていた。夕食が難しい場合、平壌(ピョンヤン)を発つ日の朝食や昼食をともにし、劇的な場面を演出した場合もあった。今回の場合、こうした方式では日程を決めにくくなり、1日延長する方針を固めたものと政府は判断している。
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