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【コラム】差別を受ける韓国人被爆者

1945年8月6日と9日に日本に投下された原子爆弾の被害者およそ70万人のうち韓国人は約1割の7万人ほどだ。 このうち現在生存しているのは日本人生存者24万5000余人(09年3月現在)の1%をやや超える2700余人にすぎない。

敗戦後、日本政府は被爆者に対する終生無料治療と手当受給措置を提供する「原爆被爆者援護法」を57年に制定したが、韓国人被爆者は排斥して無視してきた。 65年の韓日国交正常化から数十年が過ぎても同じだった。 在外被爆者には手当を与えられないという日本政府の方針を裁判闘争で覆したのも2003年のことだ。 40年間も無視されてきた権利を少しでも取り戻すことになったのは幸いだが、日本人被爆者と韓国人被爆者に対する差別は相変わらずだ。

現在、日本政府は韓国人被爆者の闘病治療に金銭的の上限線を設けている。 同じ原爆被害を受けても、韓国人に対しては治療費の上限線を置くというのは道理に外れる。 現在、韓国人被爆者の年間治療費は15万3000円(約200万ウォン)に決められている。 どの患者であってもこれ以上の治療費は責任を負えないということだ。 また治療をして残ったお金は必ず日本政府に返すことになっている。 日本政府はがんなど6種類の重病がある日本人被爆者に対しては毎月15万円程度の治療費を支給する「原爆症」を別途に発給している。 すでに7000余人の日本人が申請し、うち数百人が受けた。 原爆症を発給するほど重病でないという理由で棄却された日本人に対しては別の救済策を準備中だ。 しかし韓国人被爆者の場合、わずか20余人しか原爆症を受けていない。 韓国の被爆者には申請手続きが非常に難しいからだ。


しかも韓国原爆被害者協会に登録された2700余人のうち約120人は、いまだに日本が被爆者と認める「手帳」さえも発給されず、支援を受けられずにいる。 手帳を受けていない理由は、被爆事実を証明する2人以上の当時の証人を立てなければならないという時代錯誤的な条件のためだ。

韓国人被爆者2500余人は日本政府に対し、過去40年間手当を受けられなかった精神的な被害に対し1人当たり120万円の賠償を求める訴訟を昨年12月5日に起こし、現在訴訟を進めている。 韓国人被爆者は平均年齢が75歳を超えている。 健康な人でも自分の体を支えるのが難しくなる年齢だが、被爆者はほとんどが患者だ。 病院を行くことを除けばほとんど一日中横になっていたり、家の中に閉じ込もっていなければならない状態だ。 被爆者の苦しみを勘案して福祉館でも一つ建ててほしいという建議をかなり以前からしているが、それらしき話は全く出てこない。

日本政府は侵略戦争を起こし、徴用・徴兵された韓国人を原爆被害者にした植民地支配の当事国だ。 広島の原爆投下から64年が過ぎた今まで、日本側は巧妙な手段で時間を稼ぎながら韓国人被害者の苦痛に顔を背けてきた。 日本は韓国人被爆者と日本被害者を差別してはならない。 過去の人権じゅうりんと過酷行為に対しては心から謝罪し、被害者に対しては補償と賠償で過去を清算すべきだ。



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