北朝鮮の朝鮮中央通信は5日、「クリントン(元米大統領)は米国人記者2人がわが国に不法入国し反共和国敵対行為をしたことについて深く謝罪の意を示した」と報道した。しかしアフリカ・ケニアを訪問中のヒラリー・クリントン米国務長官は、夫のビル・クリントン氏が「北朝鮮に対しいかなる謝罪もしなかった」と主張したとdpa通信が伝えた。
女性記者釈放問題のほかに何が話し合われたのかも関心事だ。北朝鮮は「米朝間の懸案が真摯な雰囲気の中で虚心坦懐に深く話し合われ、対話の方法で問題を解決していくことで一致した」と発表した。また、「両国間の関係改善策と関連した見解を盛り込んだオバマ大統領の口頭メッセージを丁重に受け取った」とした。
米国は「事実無根」という反応だ。ホワイトハウスのギブズ報道官は4日の定例会見で、「女性記者抑留と他の問題は別個」と釘を刺した。メッセージを伝えたことについては、「書面であれ口頭であれいかなるメッセージも伝えていないと強く否定した。「クリントン氏がオバマ大統領に会ったのは3月が最後だった」とアリバイまで提示した。ロイター通信は米政府高官の話として、「クリントン氏は女性記者釈放の代価として核問題などに関連したいかなる『ニンジン』も提案しなかった。ただ解放すれば肯定的なことがあるだろうとだけ述べた」と報道している。
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