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【社説】双竜自動車問題、不祥事は防がねば

双竜(サンヨン)自動車問題が崖っぷちに追い込まれている。警察が違法な占拠を続ける組合員の強制鎮圧に乗り出して2日目のきのう午前、双竜自動車平沢(ピョンテク)工場は戦場と変わりなかった。警察がヘリコプターとはしご車などを動員して組立第3・4工場と塗装第1工場の掌握を図り、組合員が火炎瓶で対抗したため工場のあちこちで火の手が上がり、真っ黒な煙が空を覆った。その最中に組合員3人が屋上から転落し、警察官数十人が負傷した。平和的解決を望んでいたわれわれとしては残念きわまりない。

警察は先月20日、双竜自動車の工場構内に進入してからも立てこもりに対する強制鎮圧は控えてきた。しかし労使間の最終交渉が決裂し、違法ストが70日を超えた状況で、警察としてもこれ以上事態を放置する名分はない。法と原則に則り占拠の強制鎮圧に乗り出したのは避けられない措置だったと思う。

それでも警察が鎮圧過程での不祥事を防ぐため最後まで慎重を期することを求めずにはおれない。警察は組合員が集まっている塗装第2工場の鎮圧だけを残している。問題は引火性物質が詰まっている塗装第2工場に対する鎮圧を強行し、組合員を袋小路に追い詰めた場合に、ともすれば大惨事が懸念されるという点だ。長い立てこもりで心身が疲労し衰弱した組合員が、強制鎮圧に対抗してどのような過激行動を取るかわからないためだ。万一竜山(ヨンサン)での惨事のようなことが起きたりすれば、その後遺症は受け止めがたいものとなるだろう。


労組はいまからでも組合員の命を担保にした名分も実益もない違法ストをやめるべきだ。みずから立てこもりを終え工場から出てこなくてはならない。それが労組ができる最後の選択だ。法務部長官も「いまからでも立てこもりを解いて出てくれば最大限善処する」と明らかにした。労組が立てこもりに固執すれば、残されるのは双竜自動車の破産だけだということを知るべきだ。全国民主労働組合総連盟(民主労総)や民主労働党など双竜自動車問題を悪化させてきた外部勢力ももう組合がひとまず占拠を解けるよう勧めることを願う。命より高貴なものはない。最悪の不祥事はどのようにしてでも防がねばならない。



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