現地人たちの反応を見ながら、パクさんの実験は続いた。とうとう彼は現地人たちが好むオリジナルの料理法を考案した。その方法でバンコクのカオサン通りでもう一度挑戦した。今度は試食ではなく、販売に出た。

１人前の価格は現地人たちがよく街頭で買って食べる食べ物の価格２０バーツ（約５６円）と設定した。

「宮廷トッポッキとコチュジャントッポッキ２つのメニューで８０人前を作ったのですが、１時間以内に品切れになりました。ある外国人から料理法を教えてくれとも言われました。どれだけ反応が良かったのか、隣で商売していた現地商人からは、店を開いて商売してもいいようだと言われました」


パクさんに料理法の秘訣を聞いてみた。

「コチュジャンの粘り気を抑えるため、コチュジャンは半分ほどに減らしました。代わりに唐辛子粉でドライにしました。肉でとったダシ汁にトッポッキをつけておく時間も５分から３０分に増やしました。もちが柔らかくなって噛むときの質感がよくなりました。西洋料理のようにピーナッツパウダーを振りかけて香ばしさを出しました。またトッポッキが、炭水化物の割合が高い食品という短所を克服するため、魚で作った練り物、香りの良いシイタケ、玉ねぎなどを入れて栄養のバランスも考えました」

パクさんは、こうしてトッポッキの現地化の可能性を確認することができたということだ。



タイでトッポッキ試食会、反応は？（１）

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