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朝米糸口見いだしたのに南北は?頭悩ます韓国政府(2)

だが北朝鮮の構想通り状況が進むかについては懐疑的というのが大方の見方だ。いますぐに朝米関係が本質的に進展しにくく、南北(韓国・北朝鮮)間にもこれといった変化を期待しにくいという点からだ。

北朝鮮官営の各メディアが「オバマ米大統領のメッセージを口頭で丁寧に伝えた」と主張すると、ホワイトハウスがこれを直ちに否認するなど、北朝鮮が状況を膨らませた点も根拠に挙げる。政府は、今回の訪朝が韓米間の事前協議の下で行われるなど連携体制が確実だったという点に慰められている。

当局者は「北朝鮮は金正日(キム・ジョンイル)国防委員長まで出て誠意を尽くしているが、オバマ米政権は拘束中の自国民を政治的に利用するのを、内心不快に思っている」と雰囲気を伝えた。北核問題による危機を打開するため、94年6月、南北を相次いで訪問したジミー・カーター元大統領の訪朝とはレベルが異なるという点も強調した。


問題は北朝鮮が、拘束中の開城(ケソン)工業団地の労働者(ユ某氏)や拿捕(だほ)したヨンアン号の船員らをどう処理するかだ。北朝鮮が朝米関係に弾みを付ける柔軟策として、拘束中の韓国人まで解放するだろうという見方も一部から出ている。4日、鄭夢憲(チョン・モンホン)元会長6周忌のため、北朝鮮南東部の観光地、金剛山(クムガンサン)に行ってきた現代峨山(ヒョンデ・アサン)の玄貞恩(ヒョン・ジョンウン)会長の動きを前向きなシグナルに受けとめる人もいる。

しかし李明博(イ・ミョンバク)政権の北朝鮮関連政策に不快感を表してきた北朝鮮が強硬姿勢を固守する可能性が高いというのが依然として大方の見方だ。悩みは、国民の対北感情が悪化し「北朝鮮との対話のチャンネルが途絶え、拘束中のユ氏やヨンアン号事件を解決できずにいるのではないか」と批判する声が高まるかもしれないという部分だ。

しかし統一部当局者は「北朝鮮の厳しい出方が、韓国の北朝鮮関連政策が悪いためと話すのは、論理的に合わない」と話す。北朝鮮が韓国政府の対北政策を採点するということでは困るということだ。鄭永泰(チョン・ヨンテ)統一研究院上級研究員も「南北関係の悪化を政府のせいにするのは、北朝鮮の戦略に巻き込まれる格好となる」とし「朝米関係の推移を綿密に見守りつつ、落ち着いて対北戦略を講じることが重要だ」と強調した。



朝米糸口見いだしたのに南北は?頭悩ます韓国政府(1)

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