日本第１野党の民主党が８月３０日に予定された総選挙を控え、与党の大物候補の選挙区に‘美女刺客’を公認している。総選挙を水面下で指揮する小沢一郎代表代行の作品だ。小泉純一郎元首相が郵政改革に反対して自民党を離党した議員の対抗馬として、縁故や政治経験がない新人を公認して勝利に導いた０５年の総選挙を連想させる。

連立与党の自民党と公明党は「地元に縁のない‘落下傘’公認なので破壊力がない」と低く評価している。しかし民主党は「斬新でクリーンなイメージで３０－４０代や主婦など無党派層を引き込む」と期待している。

最も代表的な選挙区は太田昭宏公明党代表が出馬する東京１２区。太田代表に対抗する民主党の青木愛参院議員（４３）は元アナウンサーで認知度が高い。小沢氏は太田代表との正面対立で選挙の雰囲気を主導する考えだったが、自分の秘書が不法選挙資金に関与した事件のため新鮮な人物を公認する戦略を変えた。


福田康夫前首相が出馬する群馬４区には元フジテレビ記者の政治新人、三宅雪子氏（４４）が公認された。小沢氏は先月２７日、群馬県高崎市で「群馬が自民党王国という言葉は昔の話。自民党の支持基盤が強いほど現政権に不満・不信が多いだけに三宅氏が勝つだろう」と強調した。三宅氏は１９５０年代に官房長官と労働相を務めた石田博英氏の孫で、政治部の記者として働いてきた。

元国土交通相の谷垣禎一候補の選挙区である京都５区では、美人コンテスト出身の元自衛官である小原舞氏（３５）が挑戦する。２６年間にわたり地域議員を務めた貫ろくが武器である谷垣氏と戦う小原氏は、一日に３０カ所余りの地域を回りながら街頭演説を行っている。

森喜朗元首相が出馬する石川２区に挑戦する田中美絵子氏（３３）は旅行会社の契約職を経て議員事務室の秘書に抜てきされた。久間章生元防衛相（長崎２区）の相手は政治経験が全くない福田衣里子氏（２９）。福田氏は血液製剤投与による大規模な肝炎問題で自民党政権を相手に訴訟を起こして有名になった。塩崎恭久元官房長官が出馬する愛媛１区には昨年まで地域放送局でアナウンサーを務めていた永江孝子候補（４９）が待っている。



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