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29日、日本熊本県の住民体育館。8月30日の総選挙を控え、現地選挙区の支援遊説のため鳩山由紀夫民主党代表が現れると、支持者は熱烈に歓声をあげた。相当数の支持者は鳩山氏の顔とともに「Manifesto」と書かれたパンフレットを振った。24ページのパンフレットには、民主党が今回の選挙で自民党を抑えて勝利するためのカギとなるマニフェスト(政策公約)が書かれている。
第1野党の民主党の「マニフェスト政治」が日本政治の風土と政局を変革させている。大規模な集会ではなく小規模な街頭演説や講演会で選挙運動をする従来の政治風土では、衆院選挙はいつも自民党の独壇場だった。執権自民党はばらまき予算を前面に出して有権者を引き込んだが、野党にはこうした手段がなかったからだ。しかし03年、民主党によってマニフェスト政治が登場し、変化が起き始めた。
自民党から離党した人や群小野党出身者が集まって1996年に設立された民主党は、長いあいだ注目を受けられない新生野党にすぎなかった。民主党が執権する可能性はほとんどないと考えられてきた。その民主党は03年の衆院選で「マニフェスト政治」に突破口を見いだした。政策を明らかにし、後に実現されたかどうか評価を受けるというものだ。
有権者は馴染みのない名前に目を向け、民主党に関心を見せ始めた。当時、民主党は小学校の教室の定員を30人以下に減らすことなどを公約として打ち出し、大きな反響を起こし、議席を40席増やすのに成功した。民主党の影響力はこの時から強まり始めた。05年の衆院選では小泉純一郎首相の人気のために苦戦したが、07年の参院選では圧勝するほど急成長した。8月30日に予定された今回の総選挙でも民主党のマニフェストが爆発的な関心を集め、
自民党は予定を操り上げて28日にマニフェスト主要内容を公開した。家計所得の100万円増大、出産女性の職場復帰支援、高齢者勤労環境の拡大などを看板公約とした。民主党の児童手当新設と出産費支給に対する政策だ。
両党のマニフェストが公開され、日本の各紙は連日1面トップと主要紙面で検証をしている。政策選挙が定着し、候補者の誹謗・暴露戦はほとんど見られなくなった。候補者がマニフェストを有権者に正確に説明しなければならないため、人身攻撃などに関心を向ける時間がなくなったのだ。テレビも連日、専門家を招いてマニフェストの現実性を検証している。
マニフェストによって選挙が政策の競演場になる先進政治が定着しつつある。国民の視線がマニフェストに向かい、目に見えない与党プレミアムも力を失っている。政局安定論と人物を前面に出した自民党の従来の戦略が通用しなくなっているからだ。自民党はむしろ民主党の政策公約を検証して問題点を指摘するなど、受け身になって引きずられる局面だ。
民主党はこれに対抗し、来週から全国10カ所の拠点都市でマニフェスト説明会を開くなど民主党の勢いをさらに強める計画だ。またマニフェストを拡散するために、女性のハンドバッグに入るB5サイズでパンフレットを作成するなど、多様な戦略を駆使している。
◇マニフェスト(Manifesto)=政党や候補者が選挙公約を提示する時、目標・優先順位・手順・期限・財源の5つをできるだけ具体的な数値で明記しようという政策選挙運動。
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