北京オリンピック当時にテレビを通じて放映された、朴泰桓が出演する広告のワンシーン |
2007年4月にIBスポーツはフィギュアスケートの期待株だった金妍児(キム・ヨナ、19)とマネージメント契約を結んだ。当時金妍児は国内の劣悪な訓練環境のため悪戦苦闘している最中だった。IBスポーツがいちばん最初にしたことは金妍児に安定的なトレーニング環境を作ってやることだった。
世界的指導者のブライアン・オーサー(カナダ)と専従コーチ契約を結び、環境の良いカナダ・トロントに常駐してトレーニングを行った。「期待株」を「女王」に育てたのは世界的なコーチと体系的なトレーニングだった。IBスポーツのク・ドンフェ副社長は、「選手にトレーニングより重要なものはない。金妍児のマネージメントで最も重要な原則もトレーニングがすべてに優先するということだ」と説明する。
韓国水泳界の「麒麟児」朴泰桓(パク・テファン、20)が危機だ。朴泰桓はローマで行われた世界水泳選手権大会で自身の得意種目である自由形400メートルと200メートルで相次ぎ決勝進出に失敗した。朴泰桓の失敗と関連し、これまで表に出ていなかったトレーニングの裏話が公開されている。世界的な選手が専従指導者もなく、さすらいながらトレーニングを行ってきた。あるコーチは長距離を勧め、別のだれかは短距離に合っていると短距離のトレーニングをさせた。だれが指導するかにより朴泰桓は短距離と長距離の間でさまよい右往左往していた。金妍児のケースとは雲泥の差だ。
金妍児は最近ある移動通信会社から巨額で広告出演依頼を受けたが拒否した。撮影回数が多くトレーニングに支障を与えかねないという理由でだ。
朴泰桓は昨年の北京オリンピック当時、1500メートル予選を控えて広告撮影のためソウルに戻ろうとした。報告を受けた当時の李衍沢(イ・ヨンテク)大韓体育会長は「とんでもないこと」と制止したため失敗に終わった。朴泰桓は今回の世界選手権大会を控えながらも写真集撮影を理由に一足早く出国したと伝えられた。大会を目前に控えた敏感な時期にディフェンディングチャンピオンが広告撮影を行うなど普通の問題ではない。彼を指導しているノ・ミンサン代表チーム監督、マネージメントを行うSKテレコム担当チームの「背任」だ。これを制止する権限がないと主張するなら監督の座を返上するか、マネージメント資格を返納するのが正しいだろう。
金妍児も少し前にアイスショー撮影をめぐり雑音が起こった。しかしわずか1日ですべてが収まった。金妍児の母パク・ミヒさんが「今後は金妍児をアイスショーに出演させない」と明らかにしたためだ。パクさんの判断基準は常に「娘の成績向上につながるかどうか」だ。朴泰桓の家族が乗り出すべきだという話ではない。金妍児のように朴泰桓もトレーニングにだけ専念できるようコーチ陣改編などを含む支援システムをこの機会に整備すべきということだ。朴泰桓はまだ若くやることがたくさん残されているためだ。
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