「賛成282、反対238で可決した」--。
15日(現地時間)午後、フランスの国民議会(下院)はおよそ2年間にわたり激しい論争を繰り広げていた「日曜開店法案」を可決した。フランスでは103年間にわたって日曜の開店が禁止されたが、同法案の可決によりパリなど大都市の売り場は日曜日にも開店できるようになった。
フランスでは「経済革命」と評価されているが、記者にはこれを解決する政治的過程がより有意義に思えた。サルコジ大統領は2年前に「国民が働きたいというのに国家が防ぐ権利はない」とし、規制解除を主張した。しかし野党・社会党は「日曜の労働が一般化すれば、労働者の休む権利が侵害される」として、反対した。
フランス社会の世論が尖鋭に対立する懸案だった。この1週間、上程された法案を審査しながらも与野党は声を高めた。野党は3500件にのぼる修正案を出し、議事の進行を妨害した。野党が頻繁に使う戦術だった。野党議員は国会の会議場とテレビで「サルコジ悪法」と、声を高めて非難した。しかし票決日の15日にはむしろ静かだった。国会の壇上で座り込みを試みる突撃隊もなかった。
法案が可決されると社会党は「懸念されること」と指摘し、憲法委員会に提訴するとした。それが全部だった。長い間の戦いの最後というにはややつまらない感じだった。それでフランス国会の職員に「可決されることを知っていながら、野党が票決に臨んだのは理解しにくい」と話した。すると同氏は「国会での一票は、数百万人にのぼる国民の声」とし「与野党いずれもこれを尊重するという前提は壊されない。それが成熟した民主主義」と答えた。
フランスの国会で民主的な手続きを踏み、争点となっていた法案が可決された15日、韓国の国会では与野党がともに本会議場にふとんを敷いた。ロジックと票で戦うフランスの国会と、ややもすれば物理的衝突に走る韓国国会の明確なレベルの差がさみしく思えた。
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