李明博（イ・ミョンバク）大統領が１５日中に千成寬（チョン・ソングァン）検察総長候補者の内定を公式撤回すると、青瓦台（チョンワデ、大統領府）側が明らかにした。

青瓦台の関係者は１４日午後、「千候補者が自ら辞退することにし、李大統領がこれを受け入れることにした」と述べ、このように伝えた。

この関係者は「ヨーロッパ歴訪を終えて帰国した李大統領は参謀から千候補者に関する報告を受け、『ノブレス・オブリージュ（指導層に求められる道徳的義務）に反するのは困る。高位公職者を目指す人であるほど自分の行動が模範にならなければならない』と述べた」と伝えた。


特にこの関係者は「千候補者が高価マンションの購入について、お金を渡した企業家と日本でゴルフをしたことについて嘘をついたのが致命的だった」とし「李大統領が『どうすれば国会聴聞会で嘘をつけるのか』という反応を見せた」と説明した。

これに先立ち千候補者は国会人事聴聞会を行い、李大統領がヨーロッパ歴訪を終えて帰国した９時間後の１４日午後８時３０分ごろ辞退を発表した。

千候補者は趙垠ソク（チョ・ウンソク）最高検察庁報道官を通して「今回の人事聴聞会の過程で国民に迷惑をかけたことに対して責任を痛感し、公職候補職を辞退する」と明らかにした。検察総長候補者に対する人事聴聞会制度が導入された０３年以降、総長に任命される前に辞退したケースは初めて。

先月２１日に検察総長に内定した千候補者は１３日、国会人事聴聞会の過程で江南（カンナム）地域の高価マンション購入資金の出所をめぐる疑惑、金銭取引があるＰ氏と一緒に日本ゴルフ旅行をした疑惑、夫人のブランド品ショッピングなど道徳性をめぐる問題が浮上していた。

千候補者の辞退が伝えられた後、民主党の金裕貞（キム・ユジョン）報道官は論評で「当然の帰結」とし「不道徳で非適格な人物を検察総長に内定したすべての責任は李明博大統領にある」と主張した。



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