映画ファイルのインターネット不法流布は興行に毒となるのか、それとも薬になるのか。もちろん毒になるケースがほとんどだ。ハリウッドの大作が韓国で真っ先に公開される主な理由も、不法ダウンロードがそれだけ多いという判断がある。米国と韓国の公開時差が大きいほど、ファイルが広まる時間的余裕を与えることになる。
先月公開された「ナイトミュージアム2」もそうだった。米国・韓国同時公開した第1編は2週間で280万人を動員した。第2編は公開が米国より1週間遅れ、2週間に動員した観客数は第1編の半分の140万人だった。
不法映画ファイル申告褒賞制‘映パラッチ’を運営してきた‘シネチズン’は毎週、「不法共有ファイル順位」を集計する。この順位で「ナイトミュージアム2」は6月第3週から3週連続で1位となり、現在まで劇場でこの映画を見た観客数は200万人にのぼる。
興味深いのは、興行に薬になっている点だ。ファイルを通して「おもしろい」といううわさが広まり、大きなスクリーンと高画質で見たいというネットユーザーが劇場に足の運んでいる。
昨年公開された台湾映画「言えない秘密」は公開前にインターネットにファイルが広まるだけ広まったが、ネットユーザーの好評が続き、結局、劇場で10万2000人が観覧するヒット作となった。
‘シネチズン’が集計した先週の順位でこうした兆しが表れている映画は「Ghajini」というインドアクション物だ。「Ghajini」はまだ公開日も決まっていないが、3週前、突然10位以内に入り、3位まで上がっている。あまり知られていない非英語圏の映画がこうした予想外の‘幸運’の主人公になる。
これを受け、最近公開された「ハロウィン」のように「不法ダウンロードを受けた人が劇場での観覧を勧める」とし、広報に利用する映画も登場している。
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