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【社説】Uターンの兆しの不動産政策…規制強化はならぬ

政府が首都圏の不動産に対する住宅担保認定比率(LTV)を引き下げた措置は適切な対症療法とみられる。豊富な市中流動性により首都圏の住宅価格が揺れ動き、当局が微細調整に乗り出したことは当然のことだ。政府高官は「LTV強化措置が効果を得られなければ第2金融圏の貸出規制強化、銀行総量規制、総負債償還比率(DTI)規制などを段階的に検討したい」と話す。これまで李明博(イ・ミョンバク)政権は建設景気を回復させるため不動産規制緩和に集中してきたのが事実だ。そうした流れがまた不動産規制を強化する方向へと向かう兆しが明確になった。

李大統領は最近、中道・庶民重視の歩みにより不動産政策すら一緒に調子を合わせるような感じを消せない。複数住宅保有者の伝貰保証金に対し賃貸所得税を課し、財産税など不動産税制まで全面再検討しようという動きが頭をもたげている。もちろん景気回復とともに政府も不動産政策の基調を転換するタイミングを求める必要があるだろう。しかし不動産政策が政治的論理にとらわれるとどれだけ深刻な後遺症を招くかは盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権の不動産政策の失敗から十分に立証された。特に不動産政策が国民情緒に便乗して過度に規制する方向に進むのは危険なことだ。

庶民のための不動産政策ならば、規制強化より持ち家のない人と庶民のための住宅供給拡大に求めるべきだ。庶民層の票を取りたいと規制強化にUターンしようとすることは危険な発想だ。むしろ長い目でみれば首都圏の不動産市場に下落圧迫要因がより多いという点を考慮すべきだ。いま首都圏には2期新都市だけで11カ所が同時多発的に進められている。2012年ごろには80万世帯のアパートが一気にあふれる予定だ。わずか2~3年後に未分譲と入居大乱が起きる可能性を排除することはできない状況だ。いまやアパート価格の騰落により規制緩和と規制強化を行き来する臨機応変な政策はやめるべき時だ。静かに住宅需給状況をみながらいまから2~3年後の住宅市場の大混乱を防ぐための速度調節が必要な時だ。

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