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「東京には空がない」とはある詩の一節ですが、高層ビルに覆われたソウルも、同じく空がないのかも知れません。
そんなソウルの中心地にぽっかり拓けた見晴らしの原因は開発…。
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この現場は、光化門(クァンファムン)の清進洞(チョンジンドン)再開発の様子。昔から人気の庶民食堂が連なっているピマッコルがあることで有名です。工事を眺めるおばさんの眼下に見えるは…。
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ピマッコルを賑わせていたほとんどの店は、新しくできた近くのルメイエル鍾路(チョンノ)タウン内のピマッコル名店街などに移転しました。
しかし、再開発の圧力にも負けず、まだ昔ながらの同じ場所で営業を続けているお店が、ぽつりと寂しく数棟かたまっているのが見えます。
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そんなお店を訪ねようと工事の塀で覆われた路地を進みます。あまりにも無機質な風景に、在りし日のにぎやかな面影は全く見えません。
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色あせた看板たち。「ヨルチャチッ」「大林(テリム)」ともに広く知られた名店の看板ですが、この場所で重ねた歳月を語りつつも、無念さがにじみ出ているかのように見えてしまうのは、消えていくものへ感情移入したせいでしょうか。(注:両店とも営業しています)
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都市は生き物で、あっと言う間に変化してしまうものではありますが、ずっと昔ながらに残っていて欲しいもの、そんなものから儚く消えてしまうのはなぜでしょう。
次回のソウル探訪の折には、ぜひ、かすかに残るピマッコルの息吹を感じてみてください。ラストチャンスかもしれないですから。
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