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米ロ首脳会談、冷戦の幕を取りはずせるか

バラク・オバマ米国大統領が6~8日、ロシアを訪問し、ドミートリー・メドヴェージェフ大統領と首脳会談を行う。昨年5月、メドヴェージェフ、今年の1月にオバマ大統領の就任後、事実上の初の首脳会談だ。両首脳は今年の4月、ロンドンで行われた主要20カ国(G20)首脳会議で初めて会ったが、顔合わせの水準にすぎなかった。今回の首脳会談で両首脳は核軍縮・中東事態・北核問題などの国際懸案に対して幅広く話し合う予定だ。ジョージ・ブッシュ政権時代「第2の冷戦」になるほど悪化した両国関係が、今回の会談を通じて実質的和解をすることができるかどうかに世界の関心が集まっている。

◆新しい核軍縮協定が最大の話題=両首脳は今会談で最近のイランのデモ事態と核開発プログラム、イスラエル-パレスチナ平和交渉、昨年ロシアと戦争を経験したグルジア戦後処理問題など、国際懸案を論議する予定だ。しかし最大の話題はやはり核軍縮だ。両首脳は1991年に締結され、12月に満了となる戦略兵器削減協定(START-I)に代わる新たな核軍縮協定に署名することが期待されている。オバマ大統領としては核軍縮協定が今すぐ移行可能な両国間争点事案のひとつという点で、メドヴェージェフ大統領の立場では過去対等だった両国関係を悟らせる議題という点で特別な意味を持つ。米国とロシアは2002年に締結した戦略攻撃兵器削減協定(SORT)で核弾頭数を1700~2000水準に減らすことで合意した。今回は1000~1500水準に減らすことで合意すると予想されている。現在、米国とロシアはそれぞれ2200と2790の核弾頭を実戦配置中だと推定されている。

◆和解なるか=オバマ政府発足後、米国はロシアとの関係を改善しようとする意志を示してきた。今年2月、ドイツのミュンヘンの国際安保会議に参加したジョー・バイデン米副大統領は「ロシアとの関係を“再設定(reset)”するボタンを押す」と明らかにした。ロシアも米国のこうした“ラブコール”に肯定的に回答してきた。


ブッシュ前米国大統領とウラジミール・プーチン前ロシア大統領就任初期に協力基調を維持した米ロ関係は、エネルギー資源を武器に立てたロシアが国際舞台で声を強めながら状態を悪くしていった。特に米国がイランの攻撃可能性を言い訳にポーランドとチェコにミサイル防衛(MD)システムを構築しようとする計画を推進し、グルジアとウクライナなど旧ソ連諸国をNATO(北大西洋条約機構)に引き入れようとし、対立は頂点に達した。第2の冷戦と呼ばれるほど悪化した両国関係は、オバマ大統領とメドヴェージェフ大統領が4月、ロンドン首脳会談で会って関係再設定に合意し、薫風が吹き始めた。今回の首脳会談はこうした両国の和解ムードが実質的な関係改善で結ばれるきっかけとなるものと期待されている。しかしロシアが核軍縮交渉を東欧MD問題と連携しており、新しい協定締結が容易ではないという見方もある。



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