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先月23日に韓国で初めて生命維持装置(酸素呼吸器)を外す形で尊厳死措置が取られた女性患者キム某さん(77)は10日間、安定した状態で生命を維持している。
延世(ヨンセ)大セブランス病院が2日、伝えたところによると、同午後5時現在、同患者は身体の各種の指標が正常な水準を見せている。最も重要な呼吸が1分に12回、呼吸に必要な体内の酸素量を意味する血中酸素飽和度は98%だ。呼吸回数は12-20回、酸素飽和度は95%以上が正常だ。脈拍は1分=98回、体温36.5度、血圧(123/74mmHg)も正常だという。
ソウル峨山(アサン)病院の高允錫教授(コ・ユンソク、呼吸器内科)は「人工呼吸器を外せば患者の呼吸能力や、求められる呼吸の量次第で具合が悪化する場合もあり、患者が克服する場合もあるが、克服できれば、その状態が相当期間、持続することもあり得る」と述べた。
これによってキムさんが相当期間、生命を維持できるかもしれないという見方が出ている。呼吸中枢が人工呼吸器を除去した状況に適応している上、医療陣が適切な栄養を供給しているからだ。医療陣はまた、床ずれや肺炎を予防するための措置を取っている。
先月25日にセブランス病院側は「2週間~1カ月を超えれば、植物状態のまま相当期間にわたり生命を維持できる」と話した。自ら呼吸をし、長期間生存すれば典型的な植物状態と分類される。最高裁は生命維持装置を外す前の同患者の状態を「脳死と植物状態」の中間ほどだと評価した。
しかしキムさんが長く生存するとしても、意識が戻る可能性は全くない。大脳が完全に損傷されているからだ。一度損傷された脳は回復できない。脳細胞が損傷した場合、最も先に大脳が傷つき、呼吸を担う脳幹が最も遅くまで保存される。
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