2000年代初めから北朝鮮の経済分野や対韓国機関で新しい政策を進め頭角を現した40、50代の官僚らが相次いで死去または粛清されている。
北朝鮮の世代交代を率いた「北朝鮮版の386(386=韓国で、60年代に生まれ、80年代に大学に通い、学生運動前歴がある世代のこと)」の主役らが消えつつあるのだ。北朝鮮国営の朝鮮中央通信は27日「李光浩(イ・グァンホ)朝鮮労働党科学教育部長が26日、難病で死去した」と報じた。
50歳でこの世を去った李前部長は、北朝鮮の「科学革命」を主導した主要人物だ。同氏は40代初めだった04年初め、労働党部長に抜擢された。当時労働党部長らの平均年齢が70代半ばだったことから、破格の人事であった。李光根(リ・クァングン)前貿易相(長官)も退けられた若手だ。外交官出身の同氏は2000年、47歳で内閣貿易相になり、世代交代を率いた。
父親が故金日成(キム・イルソン)主席の主治医だったという背景も働いたが、貿易省傘下の総合設備会社の社長を歴任し、抜群の実力を見せたという。同氏は02年、ボーナスと独立採算制を柱とする経済管理改善の措置を取り、「経済秘書官」と呼ばれたこともある。しかし04年「豪華な結婚式事件」にかかわったことで辞任した。
崔承哲(チェ・スンチョル、53)党統一戦線部副部長と権虎雄(クォン・ホウン、50)内閣責任参事(南北閣僚級会談の北朝鮮首席代表)もやはり退けられた。これらは南北(韓国・北朝鮮)関係が活発化するとすい星のごとく現れたが、南北関係の停滞を受け、昨年更迭された。北朝鮮専門家の間では「北朝鮮の各分野で世代交代を率いたリーダーらが消え、政策も保守化するのではないか」という見方が広がっている。
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