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【社説】双竜自動車問題、結局共倒れになるのか

双竜(サンヨン)自動車をめぐる問題は、労働者同士の激しい対立に拡大している。労組の生産ライン占拠が1カ月以上続き、ストに反対する従業員らが「会社を再建しよう」と26日に平沢(ピョンテク)工場進入を図った。この過程でスト中の労働者らともみ合いが起き数十人が負傷した。同僚同士が鉄パイプと什器を振り回し血を流す姿は惨憺たるだけだ。幸いに会社側が撤収して事態は一段落したが、労組側が可燃性物質がぎっしり詰まった塗装工場を占拠しており、大型事故の危険は依然として残っている状態だ。

いま労使に絶対的に必要なものは忍耐心を持って対話と妥協をもう一度図るべきという点だ。なによりどんな場合でも暴力で問題を解決しようとしてはならない。今回の事態は世界的な景気低迷にともなう会社の経営危機から始まったものだ。構造調整が先行しなければ資金支援を継続できないという債権団の立場を会社側が拒否する方法はない。労組側もこれをわからないはずはない。それならば問題解決は整理解雇を前提にするしかない。1日で職を失った労働者の事情を理解できないわけではない。だからと無条件で構造調整を撤回しろというのは残った同僚らとともに死のうということとなんら変わりはない。

労組は現実を受け入れ、今後を模索する知恵を発揮すべきだ。まだ交渉の余地は残っている。営業職転換や協力会社への就職を約束した会社側の提案は次善策として熟考してみるだけの代案になる。この際労使は通貨危機直後の大宇自動車の労使が選んだ「先に整理解雇、後に優先復職」の方法もしっかりと議論すべきだ。


双竜自動車に許された時間は多くない。労組がストを強行するこの瞬間にも会社の価値は下がり続けている。このままでは9月の法定管理審査の際には働き口を論じること自体が無意味になる見通しだ。共倒れした後にだれがだれのせいにしても何の意味があるのか。労組は1日にも早くストを解除し、会社側と交渉のテーブルに着かなくてはならない。





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