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韓国をはじめとするアジア企業を見つめる国際金融市場の見方が変わっている。少し前までは世界の証券市場に投資する大手投資家は日本を除くアジア地域の企業を冷遇するのが通常だった。これは株式市場で克明に現れた。国内企業が先進国企業より多くの利益を出しても先進国企業の株式がより手厚い扱いを受けていたのだ。それだけ韓国とアジア地域に対する不信はひどかった。そのために「アジアディスカウント」という言葉までできた。特に「コリアディスカウント」は国際金融市場で日常的に通じる用語だった。
そうしていたものが今年に入り「アジア・コリアプレミアム」に変わっている。世界的金融情報提供会社のトムソンファイナンシャルによると、1日現在の先進国(MSCI先進国指数基準)の平均株価収益率(PER)は14.67倍だ。これはアジア(日本を除くMSCIアジア指数基準)の平均PERの14.8倍より低かった。アジア地域の平均PERが先進国を上回ったのは、株価が過去最高値を記録した2007年11月以来1年半ぶりだ。
韓国を代表する企業の三星(サムスン)電子の場合、先月30日基準の株価でPERを計算した結果、世界トップの携帯電話メーカーのノキアより6.1%程度良い扱いを受けていた。ITバブルが全盛期だった2000年1月末にはサムスン電子の株価は1株当たり純利益の14.5倍だったのに対し、ノキアの株価は83倍も高くついていた。こうした位置づけが8年たって入れ替わったのだ。サムスン電子以外にも現代自動車やLG電子も投資家から海外のライバルに比べ厚く取り扱われている。
KTB資産運用のチャン・インファン社長は、「国内だけでなくアジア地域の企業に対する不信がなくなり、中国とインドなど高成長国を域内に持っているアジア地域の企業の価値がたかまっている」と分析している。
◆株価収益率(PER)=企業の純利益率を発行済み株式の数で割ると1株当たり純利益(EPS)が算定される。このEPSを現在の株価で割った数値が株価収益率だ。投資家らは企業の成長性が目立てば未来の業績に対する期待を持って高い価格でもその会社の株を買う。したがってPERが高い企業は株価が高評価されることを意味すると同時に、成長性が目立つ人気のある株式を意味する。
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