②「開城工団の結論、答えられない」というＭＢの発言＝李明博（イ・ミョンバク　ＭＢ）大統領は会見で「北朝鮮の開城（ケソン）工業団地が閉鎖されれば、北朝鮮労働者４万人の働き口もなくなる」とした上で「北朝鮮の無理な要求により、開城工団の結論をどう下すべきかについて、現在としては答えられない」と述べた。

大統領が直接出て開城工団の閉鎖を決めることもできるという意志を表明したという見方が出ている。議論が広がると青瓦台（チョンワデ、大統領府）当局者らが先を争って「開城工団を維持する方向に傍点がある発言」と鎮火に出た。「賃上げ、追加賃貸料の支払いなどといった要求が無理なものであることを強調し、北朝鮮に圧力をかける」との趣旨だというのが青瓦台の説明だ。だがこうした説明にもかかわらず、李大統領が会見で思わず本音を見せたのでは、という見解もある。

③「ＦＴＡは時間かかる問題」というオバマ米大統領の発言＝オバマ大統領は会見で、韓国人記者から「アンバランスな自動車産業のため、米国内では韓米自由貿易協定（ＦＴＡ）に反対する声もあるが、年内に批准案を出す考えか」という質問を受けた。オバマ大統領は「韓米ＦＴＡについては確信を持っており、今後進展があるだろう」としながらも「政治的には時間が必要だ」と述べた。


青瓦台側は「露骨に議会に圧力をかけるのが負担となるオバマ大統領としては、できるだけ最大の誠意を示したもの」と強調した。しかし「時間がかかる」というオバマ大統領のコメントをめぐり、政府当局者の間では「ＦＴＡの年内進展は厳しいのだろう」という悲観的な見方が示された。

④「開発援助における連携の向上」と表現されたアフガン問題＝「共同ビジョン」には「韓米同盟は、イラクとアフガニスタンで行われているように、平和維持と戦後の安定化、開発援助に向けた連携を深めることになる」という表現も含まれた。同ビジョンにはもちろん首脳会談でも「派兵」には一切触れていないというのが青瓦台側の説明だ。派兵に負担を感じる李大統領の事情をオバマ大統領がよく知っているだけに「開発援助における連携の向上」という表現通り、アフガン問題は「再建事業への金銭的支援を拡大する方向」で展開される可能性が高い。



「ＦＴＡは時間かかる懸案」…年内進展は厳しいという意味か（１）