|
新しい大統領専用機の導入は今年も流れる雰囲気だ。 青瓦台(チョンワデ、大統領府)の関係者は16日、「李明博(イ・ミョンバク)大統領の任期内には専用機の導入が難しいと判断している」とし「専用機が高価であるうえ、経済環境もよくないため、導入計画はひとまず取り下げる」と明らかにした。
現専用機は1985年に導入された老朽機種で、搭乗人数(40人)が少なく航続距離(3400キロ)も短いため、韓国の国力にふさわしくないという指摘が以前から提起されてきた。 大統領の外国歴訪が増えているため、長期的にはチャーター機を活用するよりも新しい専用機を購入するほうが経済的だという分析も出ている。
にもかかわらず青瓦台が専用機の導入をあきらめた理由は野党の反対のためだ。 06年、盧武鉉(ノ・ムヒョン)政府は新しい大統領専用機の導入予算(着手費300億ウォン)を国会に要請したが、当時野党だったハンナラ党が「経済が厳しいのに無駄遣いをするな」と反対した。
08年、李明博政府も新専用機導入予算(着手費140億ウォン)を上げたが、経済危機を理由に民主党など野党から反対された。 推進論理と反対論理は全く同じだ。 ただ、与野党が入れ替わり、お互いの立場が変わったのだ。 執権の経験が生産的政治につながらない代表的な例だ。
<1>政派利益が国益に優先=盧武鉉政府は06年、新専用機の導入を推進し、「新しく購入する大統領専用機は今の大統領が乗るのではなく、次の政府の首脳外交のためのものだが、これを予算の浪費や不必要な財政支出と考えるのは行き過ぎた批判」と述べた。
しかし当時、ハンナラ党の李在五(イ・ジェオ)院内代表は「専用機を購入する予算があれば、5万ウォン(約4000円)の電気料金を支払えずにろうそくで暮らしている貧困層に目を向けるべきだ」と批判した。
大統領専用機ひとつ変えられない「韓国政治」(2)
この記事を読んで…