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【グローバルアイ】「民主主義」の船に乗れる資格

大統領選を20余日後に控えてフランス政界で選挙ムードが高まっていた07年3月27日。 2位のロワイヤル候補が先頭のサルコジ候補を追撃しているところに大きな変数となる事件が起きた。 パリ北駅でアラブ系移民者と警察が大規模な衝突を起こしたのだ。

この駅は普段から公然と暴力を行使するアラブ系青年の拠点だった。 ここで無賃乗車をしようとしていたアラブ系青年らがこれを制止する駅務員を集団で殴打したことで事件は始まった。 警察が出動すると、普段からこの付近をうろついていた数百人の青年が集まった。 青年らは警察に対しても暴力を加え、地下鉄構内のものを片っ端から壊していった。 地下鉄も止めた。 追加兵力が到着した後も乱闘劇は続いた。 夜が明けてようやく解散したが、移民者社会は大きく揺れた。

サルコジは内務相在任中、頻繁に問題を起こす移民者に向かって「容赦しない」と宣言した。 不満を抱いたアラブ系青年らは選挙期間終始「サルコジ打倒」を叫び、一部の左派が連帯してアンチサルコジ情緒を煽った。 移民者問題はサルコジのアキレス腱であり、左派にとって絶好の攻撃目標だった。 こうした状況の中、選挙を目前にして敏感な事件が起きた。


サルコジが現場に駆けつけ、断固たる姿勢で語った。 「不法にかまわず行動する人たちとは民主主義という船に一緒に乗ることはできない」。一票が惜しいサルコジだったが、ためらいもなく原則論を取り出したのだ。

現地メディアはもちろん、サルコジの参謀でさえ強硬対応は悪材料になると懸念を表した。 しかし予想に反して多数のフランス国民はサルコジの立場に支持を送り、支持率の差はまた広がり始めた。 不安に思う国民に信頼できる指導者というイメージを与えたのだ。 こうしたサルコジスタイルは執権から2年余り、着実に表れてきた。 独善的だという非難もあるが、サルコジの原則と名分は重要な峠で政治力の源泉になった。

昨年から韓国社会には「民主主義」という船に一緒に乗れない人々の姿が頻繁に目につく。 自ら民主主義とかけ離れた言動で一貫する彼らは、口では民主主義を叫びながら混乱を招いている。 昨年、米国産牛肉を食べればすぐにも死亡するかのように国民の恐怖感を煽った人、前大統領の自殺を政治に利用しようとする人、韓国企業の製品を買うなと海外で叫ぶ人、警察に竹槍を振り回す人たちがそうだ。

彼らのために今、大多数の国民は混乱している。 さらに不安なのは彼らに押されて後手に回っている政府の対応だ。 政府は今からでも彼らと一緒の船には乗らないという一線を画する必要がある。 暴力を振るって扇動する彼らに国家が断固たる措置を取らなければならない。 民主主義と大韓民国を否定する彼らを乗せようとして全国民を溺れさせる愚かな政府にならないことを望む。



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