最近、新聞や放送を見ると、経済ニュースがトップに来るケースが減ったという印象を受ける。 ニュースの属性上、経済がトップ記事にならないということは、経済が予想の範囲内で動いているということであり、悪いことではない。 しかし別の見方をすれば、先日まで経済危機で国が破たんするような感じで騒いでいたにもかかわらず、いつの間にこれほど鈍くなったのか、これほど鈍感になってもよいのかという心配が生じるのも事実だ。
1カ月ほど前、英ロンドンで、韓国の1-3月期の経済成長率がプラスに転じたというニュースを聞いた。 英国の成長率が3期連続で相当幅のマイナスとなった状況で、韓国経済のプラス反転は重要なニュースと考えたのか(対照しながら自国の経済状況を批判する意図も多分にあっただろうが)BBCが大きく取り上げ、同じ日に出てきた三星(サムスン)電子の予想外の実績とともに解説まで付けて相当な時間を割いた。 その時の解説のポイントは主要通貨に対する韓国ウォンの大幅安だった。
1-3月期、韓国は0.1%ではあるが、経済協力開発機構(OECD)加盟国のうち唯一プラス成長を記録した。 BBCの解説通り最も大きな原因はウォン安という順風だった。 1-2%の価格競争力優位も無視できない状況で、30-40%は非常に大きな武器となった。 世界的に需要が減る状況でも韓国の輸出企業はウォン安を武器に価格競争力で圧倒的な優位を占め、それが世界市場でのシェア拡大という結果で表れた。
ウォン安は非常に有難い風だったが、風向きは常に変わる。 順風があれば逆風もある。 ウォンはかなり回復したとはいえ、依然として1ドル=1200ウォン台半ばだ。 長期的な流れから見て現在の韓国ウォンは低評価状況だ。 にもかかわず、政策担当者や財界人に会うと、ウォン高による輸出環境の悪化を云々する声が聞こえてくる。 わずか1年前まで1ドル=1000ウォン以下が当然視されていたことを思い返す必要がある。 現在の経常収支黒字傾向(貿易規模が減少する状況での黒字というのがよいわけではないが)が相当期間続くのが明らかな状況で、ウォン高になるのは避けられない現実だ。 1ドル=1000ウォンは逆風ではなく、ウォンが本来の姿を取り戻すにすぎないという点を忘れてはならない。 ウォン安によるその間の利益は一時的な幸運だった点、それによるシェア拡大も実力向上によるものではない点、1ドル=900ウォン、800ウォンの為替レート状況はいつでも再現しうる点を当然視して前もって準備するタイミング、それがまさに今の時期ではないだろうか。
1カ月ほど前、英ロンドンで、韓国の1-3月期の経済成長率がプラスに転じたというニュースを聞いた。 英国の成長率が3期連続で相当幅のマイナスとなった状況で、韓国経済のプラス反転は重要なニュースと考えたのか(対照しながら自国の経済状況を批判する意図も多分にあっただろうが)BBCが大きく取り上げ、同じ日に出てきた三星(サムスン)電子の予想外の実績とともに解説まで付けて相当な時間を割いた。 その時の解説のポイントは主要通貨に対する韓国ウォンの大幅安だった。
1-3月期、韓国は0.1%ではあるが、経済協力開発機構(OECD)加盟国のうち唯一プラス成長を記録した。 BBCの解説通り最も大きな原因はウォン安という順風だった。 1-2%の価格競争力優位も無視できない状況で、30-40%は非常に大きな武器となった。 世界的に需要が減る状況でも韓国の輸出企業はウォン安を武器に価格競争力で圧倒的な優位を占め、それが世界市場でのシェア拡大という結果で表れた。
ウォン安は非常に有難い風だったが、風向きは常に変わる。 順風があれば逆風もある。 ウォンはかなり回復したとはいえ、依然として1ドル=1200ウォン台半ばだ。 長期的な流れから見て現在の韓国ウォンは低評価状況だ。 にもかかわず、政策担当者や財界人に会うと、ウォン高による輸出環境の悪化を云々する声が聞こえてくる。 わずか1年前まで1ドル=1000ウォン以下が当然視されていたことを思い返す必要がある。 現在の経常収支黒字傾向(貿易規模が減少する状況での黒字というのがよいわけではないが)が相当期間続くのが明らかな状況で、ウォン高になるのは避けられない現実だ。 1ドル=1000ウォンは逆風ではなく、ウォンが本来の姿を取り戻すにすぎないという点を忘れてはならない。 ウォン安によるその間の利益は一時的な幸運だった点、それによるシェア拡大も実力向上によるものではない点、1ドル=900ウォン、800ウォンの為替レート状況はいつでも再現しうる点を当然視して前もって準備するタイミング、それがまさに今の時期ではないだろうか。
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