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地下の核実験、地上の「朝中60年の関係」試す(2)

もちろん朝中関係が常に友好的であったわけではない。

1960年代、中国の文化大革命時代、北朝鮮が中国を「教条主義」と批判、両国関係が一時疎遠になったこともある。脱冷戦を経た90年代初めには、両国間でより激しい水面下の対立が進んだ。当時、経済成長に没頭していた中国は、91年5月に北朝鮮が反対する「南北(韓国・北朝鮮)の国連同時加盟」の方針を固め、翌年には韓国との国交正常化を実現、「実利戦略」を具体化した。

北朝鮮は当時、朝鮮中央放送を通じ「帝国主義に屈服した変節」という非難もしたが、06年に中国が北朝鮮への「食糧無償援助文書」に調印して以来、停滞が解消されはじめ、中国による「北朝鮮へのエネルギー・食糧の無償支援」が行われた。


しかし、今回は状況が大きく異なる。戦争をともにした北朝鮮のパルチザン・第1世代は、ほぼ死去した。李乙雪(イ・ウルソル、88)元帥ら数少ない生存中のパルチザン第1世代は現業から退いて久しい。1回目の核実験の翌年(07年)に行われた北朝鮮の海外公館長会議の際、金正日(キム・ジョンイル)国防委員長が崔鎮洙(チェ・ジンス)駐中北朝鮮大使に「中国を全的に信頼できない」と述べたという未確認のうわさも広がった。

特に現在は2回目の核実験で、北朝鮮と中国が各自の「戦略的利益」をめぐって真っ向から衝突する格好となっている。国防研究院安保戦略センターの白承周(ペク・スンジュ)センター長は「北朝鮮の核武装は日本・韓国で“核主権論”を呼び起こし、中国にとっては北東アジアでの“核強国”という地位を脅かすことになる。しかも核問題で騒がしくなっている北東アジアは、経済の覇権を目指す中国の世界戦略にもマイナスになる」と述べた。

しかし北朝鮮の核実験と今後の核戦略は、北朝鮮の最大の課題である「3代世襲」とかみ合っていることから、北朝鮮としても簡単に中断しにくいという見方が出ている。一部では現在の朝中関係は「70年代後半に人権重視政策と在韓米軍撤収を掲げた米国」と、これに対し「自主国防と核開発で対応した朴正煕(パク・チョンヒ)政府」が対立した様相にも似ているという見解もある。



地下の核実験、地上の「朝中60年の関係」試す(1)

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