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貿易収支黒字と外国人株式投資資金の流入で先月の外貨準備高は過去最大の伸びを記録した。韓国銀行が2日に明らかにしたところによると、5月末現在の外貨準備高は2267億7000万ドルで、1カ月間で142億9000万ドルの増加となった。月間ベースの増加額としては、外貨準備高の集計基準を変更した1998年1月以降で最も多かった。
昨年初めに2600億ドルを超えた外貨準備高は昨年9月のリーマンブラザーズの経営破綻以降に急速に減少し、昨年11月には2000億ドルをかろうじて維持する水準となった。しかし今年3月からは再度増加傾向が続いている。
外貨準備高が大きく増えたのは、外貨需給事情が改善したためだ。先月の貿易収支が51億ドルの黒字を出し、外国人は証券市場で4兆4000億ウォン(約3400億円)の株式を買い越した。銀行も独自に海外借入ができるようになり、韓国銀行から借り入れていた短期資金47億ドルを返済した。
また、ドルが下がる傾向を見せ、ユーロ建てとポンド建てで保有する外貨資産のドル換算額が増加したことも影響を与えた。先月はユーロがドルに対し7%、ポンドが9%以上上がった。韓国銀行のハ・グンチョル国際規格チーム次長は、「突発的な対外衝撃が起きなければ外貨準備高はこれからさらに増えるだろう」とみている。
4月に1ドル=1400ウォン台を維持していた為替相場が、先月には1230~1270ウォン台にドル安が進み、外貨需給事情が改善されたためだ。6月1日には前日比17.8ウォンのウォン高ドル安を記録した。2日は前日より2ウォンのウォン高ドル安となる1ドル=1239.2ドルで取引を終えた。
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