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【社説】国会は北朝鮮の挑発が眼中にないのか

国会法に基づく6月の国会が開かれずにいる。

与野党の新任院内代表は昨日初めて顔合わせをしたが、盧武鉉(ノ・ムヒョン)前大統領の死去をめぐって対立し、日程を決められなかった。

与党ハンナラ党は「8日の開会」を提案したが、野党民主党が、盧前大統領の死去に関連し▽大統領の謝罪と法務長官・検察総長ら責任者の辞任▽国政調査や特別検察官の導入--などを条件に掲げたのだ。こうした中、ハンナラ党の刷新特別委員会は民心離れの事態を収拾するため、大統領の国民向け談話と党役員の辞任問題に触れ、状況は複雑に展開されつつある。


本紙は「死去政局」を解決する方策として、政権は政権なりに国政刷新策を進めるものの、野党側は盧前大統領の死を政治的に利用してはいけない、と明らかにしたことがある。

民主党は、盧前大統領に関連した不正資金提供事件捜査を、現政権の「政治報復」だったと定義付け、大統領の謝罪を求めている。しかし、そうした主張には同意しがたい。盧前大統領や家族への捜査は、泰光(テグァン)実業会長で盧前大統領の有力後援者とされる朴淵次(パク・ヨンチャ)被告の違法資金提供疑惑を捜査する過程で捕捉された、違法の疑いに対する司法権の正当な発動であった。

捜査に一部無理があったという主張と、捜査のこうした本質は異なるものだ。全国に広がった追慕ムードのベースには、確かに現政権への失望と批判の情緒が敷かれてあると考える。そうした民心の居所を掲げ、批判し、政策的な代案を示すことこそ、野党の役目だ。そうした政策批判と謝罪への要求は性格が全く異なる。今の謝罪要求は、事態の本質とは異なり、衝撃を受けた民心を利用し政権に圧力をかけようとする政治的攻勢とみられる。

特に国会の開会を防ぐのは正道ではない。国会は社会の対立を院内に受け入れ、濾過(ろか)し、制度的な改善策を作る義務と機能を持っている。対政府質問と常任委員会がそうしたことのための討論の場だ。検察の捜査についても、法制司法委員会が▽捜査に無理がなかったか▽被疑の事実を公表する現在の慣行をどう改善すべきか--を本格的に扱わねばならない。

国会で討論・研究に努めることは考えず、国会の開会に諸条件をつけるのも、「死去政局」を利用しようとする政治的攻勢にすぎない。国会が「社会の対立の溶鉱炉」という責任を見捨てる場合、対立は国会の外に噴出し、社会に混乱を招くことになる。すでに強硬派の市民団体や労組は▽1987年6月10日の民主化抗争▽2000年6月15日の南北共同宣言--の記念日などに際し、大規模な場外の集会を計画している。

大統領経験者の死去という問題以外にも、6月の国会は扱わねばならない重要かつ急がれる懸案が山積みだ。北朝鮮は大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射を準備し、西海(ソヘ)岸の陣地に砲弾の備蓄を増やすなど韓半島の緊張を高めている。経済危機の最中で雇用期間の満了が迫りつつある非正規職問題を解決するためには、与野党は法案の見直しを急がねばならない。

メディア関連法など与野党が6月の国会で処理することにした懸案も少なくない。国民の静かな哀悼の中で盧前大統領の国民葬が行われた。次の順序は、党・政府・青瓦台(チョンワデ、大統領府)が国政の刷新策を考え、社会は対立をやめて国民の和合を求めることだ。その最初の作業が6月国会の早期開会だ。



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