「最後の道も私がもてなさなければ…」

チェ・ヨンさん（４５）は２９日に行われる盧武鉉（ノ・ムヒョン）前大統領の国民葬で霊柩車のハンドルを握る。チェさんはこの日、烽下（ボンハ）村からソウル、さらにソウルから烽下村までの８００キロの距離を盧前大統領と同行する。

‘盧の運転手’と呼ばれるチェさんは２１年間も盧前大統領のためにハンドルを握った。チェさんは「霊柩車を運転してほしい」という葬儀委員会の依頼をためらいなく承諾した。


チェさんが盧前大統領と縁を結んだのは１９８８年。人権弁護士として活動してきた盧前大統領が第１３代国会議員選挙で統一民主党候補として出馬し、釜山（プサン）東区（ドング）で当選してからだ。この時からチェさんはずっと盧前大統領の運転手を務めてきた。０３年には盧前大統領の大統領就任とともに青瓦台（チョンワデ、大統領府）に入るという栄誉も経験した。盧前大統領の退任後は家族全員で烽下村に移ってハンドルを握った。

しかしチェさんはメディアのインタビュー要請は断った。盧前大統領のある側近は「盧前大統領の運転手を務めながら見聞きしたことを口にしない習慣が身についているようだ」と説明した。この側近は「葬儀委員会は迷わずチェさんに依頼し、チェさんも自分の役割と考えていたと聞いた」と伝えた。



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