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韓国、1兆3600億ウォン損失…北、年340億ウォンの収入放棄へ

北朝鮮が開城(ケソン)工業団地を閉鎖する場合、南(韓国)と北(北朝鮮)のうち、どちら側がより大きな被害をこうむることになるだろうか。

国会立法調査処の推定によると、ひとまず韓国には1兆ウォン(約760億円)以上の経済的な損失が発生する。統一部が17日に伝えたところによると、政府と土地公社、韓国通信、韓国電力公社などが同団地のインフラ建設に注入した金は3600億ウォンにのぼる。入居企業104社が設備などに投資した費用も3700億ウォンだ。このように団地が閉鎖される場合、受領できなくなる貸し倒れ損失だけでも7300億ウォンにのぼる。

ここに、この金を国内に投資した場合に発生したはずの生産誘発金額6300億ウォンまで踏まえれば、推定される損失総額は1兆3600億ウォンに達するものとみられる。開城工団に直接投入されなかったものの、京義線(鉄道・道路)の事業費に費やされた3100億ウォンも団地が閉鎖されれば、消えてしまう。入居している各企業は、団地閉鎖が連続的にもたらす影響について懸念する。


ある電気部品メーカーの代表は「当社が閉鎖する場合、国内の協力会社約50社の事情も厳しくなる」とし「104社にのぼる入居企業の協力会社だけでも5000社を上回る」と話した。ほかの繊維メーカーの代表は「国内の事業を整理し団地に入居したのに、閉鎖すればどこで再び始めろというのか」と抗弁した。

北朝鮮も損害も少なくない。北朝鮮は最大の「ドル箱」となっていた開城工団を失えば、約3万9000人の北朝鮮労働者に働き口を与えねばならなくなる。昨年、北朝鮮労働者の賃金として支給された2686万ドル(約30億円)という、安定かつ固定した収入を放棄することになる。各企業が北朝鮮側に支給していた火災保険の料金など、企業を監督する過程で支払われていた各種の非公式の収入もなくなる。

梨花(イファ)女子大学の曺東昊(チョ・トンホ、北朝鮮学協同課程)教授は「金額で考えれば韓国がより大きな損害があるように見えるが、北朝鮮のGDP(国民総生産)が韓国の65分の1という点から(07、国連統計局の統計)、北朝鮮の損失が韓国より少ないとは見なしがたい」と指摘した。

北朝鮮はまた、韓国が支えていた北朝鮮の労働者およそ3万9000人を再配置する大々的な行政作業に乗り出さねばならない。北朝鮮専門家は「開城工団が順調に進む場合、段階的に解決する可能性が高い開城・金剛山(クムガンサン)観光事業による年間収入(約3000万ドル)も完全に消えることになり、‘マイナスアルファ’の損失も予想される」という見方を表した。

昨年12月に開城工団を訪問した金英徹(キムヨンチョル)北朝鮮国防委員会政策室局長は「北朝鮮では経済が政治より優位ではない」と明言したことがある。そのため、北朝鮮が団地閉鎖による「経済的な損失」と内部結束や李明博(イ・ミョンバク)政権の対北政策の見直しなどといった「政治的な目標」の間で、どんな選択をするのかが注目を集めている。



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