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【社説】違法な暴力デモ行った団体への税金支援を中断

行政安全部(行安部)が先週、「非営利・民間団体の公益活動への支援」の対象に162の事業を選定、発表した後、各市民団体がざわめいている。

今年初めて、この3年間に違法な暴力デモに参加した団体を支援対象から除外したためだ。一部では、韓国自由総連盟・セマウル運動中央会などが各団体への平均支援(3000万ウォン=約240万円)をはるかに上回る金額を確保した点をあげ、「団体の入れ替え」が本格化したシグナルと受けとめている。

違法なデモを行う団体を選定対象から除外した措置は非常に良くやったことだ。政府はすでに一昨年から違法かつ暴力のデモに加わった団体には補助金を支給しない方針を決めたにもかかわらず、実際にはうやむやになっていた。


その結果、ソウル中心部を無法地帯化したろうそくデモの主導者「狂牛病(牛海綿状脳症=BSE)対策会議」に加わった団体まで、昨年、政府から支援金を受けた。鉄パイプを購入して道路で座り込みを行うよう、国民の血税が渡されたのも同然だ。こうしたとんでもない事態が二度と起きてはならない。

しかもこの10年間、621億ウォンにのぼる補助金予算が供給されたのに、どこに、どう使われたという証拠資料すら残っておらず、無駄に使われた金を回収できなかったケースも多かった。支援金の使途に対する徹底した事後の監視が行われねばならない。そうした点から、国家人権委員会が行安部とは違って、違法なデモを行う団体に支援金を支給する方針を決めたのは誤っている。政府政策の一貫性にも問題が生じ、見直すべきだと考える。

留意すべき点がもう一つある。政府は「国家政策に一致し、団体の健全な育成・発展に向けて」だとして、今年の支援対象の類型を▽100大の国政課題▽低炭素社会とグリーン成長▽社会の統合と先進化を目ざす新国民運動▽雇用創出や4大河川整備事業▽関係法律が勧め、認める事業--の5つに決めた。誰が見ても「官辺」のにおいが強く漂う。これは、権力や商業的な利益とは関係なく活動することから、非政府組織(NGO)または非営利機構(NPO)と呼ばれる市民団体の本領から考えて、決して望ましくない。前政権で議論が広がった「同じ志向の団体への支援」を、現政権も自分の好みに合わせて再現しようとしているのでは、と懸念する声まであがっている。政府は支援金をエサに政権寄りの勢力を拡大させようとする誘惑に、決して引っかかってはならない。



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