ソマリア沖に派遣されている韓国の駆逐艦「文武大王」が、おととい、海賊の襲撃の危機にさらされた北朝鮮の貨物船を救助した。海賊に追われ、緊迫な状況に陥っていた北朝鮮貨物船タバクソル号が、緊急出動したヘリコプター(文武大王に所属)の完璧な作戦遂行で、劇的に拉致を避けられたのだ。
景気低迷と悪化した南北(韓国・北朝鮮)関係などで沈滞ムードが続く中、国民を喜ばせる朗報だ。文武大王の今回の快挙は今年4月中旬、デンマークの商船を救助したことに続き、2回目となる。いずれも救助要請の受信から海賊の退治、安全な航路の確保に至るすべての過程を完璧に遂行している。韓国海軍の底力を世界にアピールしたのだ。特に韓国海軍の念願である大洋海軍へ進む自信を確保できたという側面から意味が小さくない。海軍力の伸張で多大な成果を上げたものといえる。
遠い大洋で国民の生命と財産を保護するのはもちろん、海賊の退治を通じ世界の安保にも寄与する文武大王の活躍ぶりに拍手を送りたい。ひいては同海域に派遣されている日本・中国の艦艇との合同演習を通した協力策も講じる必要があるものとみられる。3国はソマリア沖のアデン湾以外にも海上の主要航路を共有しているからだ。
拉致の脅威から解放された後、北朝鮮貨物船は文武大王に、4回も「感謝する」と無線連絡してきた。船員らも甲板に立ち、ヘリに手を振って感謝の気持ちを伝えたという。危機状況に陥った側を助け、助けられたら感謝の意を示す人道主義の美しい場面が、異域の海上で、南と北によって演出されたのだ。今回の事件が停滞が続く南北関係を解消できる小さなきっかけになることを期待したい。
南と北の間には互いに助けあうべき分野が多い。したがって今回のように南北が互譲の精神で向かい合うならば、交流協力が増進するのは言うまでもない。だが今のところは不信と対決を脱却できずにいる。何よりも北朝鮮当局のむやみな出方のためだ。中でも北朝鮮の開城(ケソン)工業団地で働く韓国人を1カ月以上も抑留し、面会すら認めずにいるのは話にならない。同問題が円満に解決されずには、南北関係がちっとも進展できなくなっている。そろそろ抑留中の韓国人を解放しなければいけない。タバクソル号救助の件は良いきっかけとなる。時期を逃してはいけない。
景気低迷と悪化した南北(韓国・北朝鮮)関係などで沈滞ムードが続く中、国民を喜ばせる朗報だ。文武大王の今回の快挙は今年4月中旬、デンマークの商船を救助したことに続き、2回目となる。いずれも救助要請の受信から海賊の退治、安全な航路の確保に至るすべての過程を完璧に遂行している。韓国海軍の底力を世界にアピールしたのだ。特に韓国海軍の念願である大洋海軍へ進む自信を確保できたという側面から意味が小さくない。海軍力の伸張で多大な成果を上げたものといえる。
遠い大洋で国民の生命と財産を保護するのはもちろん、海賊の退治を通じ世界の安保にも寄与する文武大王の活躍ぶりに拍手を送りたい。ひいては同海域に派遣されている日本・中国の艦艇との合同演習を通した協力策も講じる必要があるものとみられる。3国はソマリア沖のアデン湾以外にも海上の主要航路を共有しているからだ。
拉致の脅威から解放された後、北朝鮮貨物船は文武大王に、4回も「感謝する」と無線連絡してきた。船員らも甲板に立ち、ヘリに手を振って感謝の気持ちを伝えたという。危機状況に陥った側を助け、助けられたら感謝の意を示す人道主義の美しい場面が、異域の海上で、南と北によって演出されたのだ。今回の事件が停滞が続く南北関係を解消できる小さなきっかけになることを期待したい。
南と北の間には互いに助けあうべき分野が多い。したがって今回のように南北が互譲の精神で向かい合うならば、交流協力が増進するのは言うまでもない。だが今のところは不信と対決を脱却できずにいる。何よりも北朝鮮当局のむやみな出方のためだ。中でも北朝鮮の開城(ケソン)工業団地で働く韓国人を1カ月以上も抑留し、面会すら認めずにいるのは話にならない。同問題が円満に解決されずには、南北関係がちっとも進展できなくなっている。そろそろ抑留中の韓国人を解放しなければいけない。タバクソル号救助の件は良いきっかけとなる。時期を逃してはいけない。
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