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【社説】どんな政治家も大統領に代われない

4月29日の再補選完敗の衝撃でハンナラ党が疲弊している。刷新と改革の声が洪水のようにあちこちからあふれている。朴熺太(パク・ヒテ)代表が今朝、その声を李明博(イ・ミョンバク)大統領に伝えた。執権勢力の2人のリーダーが会い、選挙で示された民心を取りまとめ対策を話し合う席だ。国政の分水嶺となり得るもので、刷新と改革の出発点になる重大な契機として注目される。

選挙は民心の表出だ。再補選の結果、動かせない事実は執権与党の惨敗だ。ハンナラ党内部の刷新要求は当然だ。しかし刷新の方法をめぐっては分かれている。改革志向の1年生議員の集まり「民本21」が真っ先に、最も包括的な刷新案を出した。4日の声明で青瓦台(チョンワデ、大統領府)と党指導部を直接批判した。選挙直後に青瓦台で「一部地域選挙の結果」として再補選の結果を軽く受け止めたことに対し、「安易な認識」と指摘した。党指導部の微温的な態度についても「危機不感症」だと指摘した。

彼らが提案した刷新策はほとんどが大統領に対する提言だ。大統領が直接与野党の指導者らと意思疎通してほしい、青瓦台参謀と内閣に対する人事改編を行い政派を超えた人材を起用してほしい、一方通行の政府与党会議を実質的な双方向の疎通となるようしてほしいなど、表現は婉曲だが実際には大統領の国政運営方式に一大変化を求めている。


4日から5日まで2日間にわたり束草(ソクチョ)でワークショップを行った比例代表議員らも、「党の変化と党内和合の必要性」について一致したという。過去に1年生議員の集まりに参加した多選議員の一部もきょうの青瓦台での会合を見守った上で刷新を求める立場を発表する計画だ。三選議員らも会合を持つ予定だ。きょうの会合がどのような方式であれ、刷新の要求をとりまとめないわけにはいかない状況だ。

しかし李明博大統領と朴熺太代表ら執権党指導部の考えは相当に異なるものとされる。朴代表は「再補選での民心は、われわれに刷新と団結をしろというもの」と述べた。しかし「民本21」とはまったく異なる方法論だ。朴代表本人が刷新と改革の中心になるという意味だ。「民本21」が要求する指導部の改編を拒否したことになる。青瓦台も「党指導部改編作業がむしろ国政混乱を加重させる」という考えを持っているという。国政運営方式に大きな変化を与えない代わりに経済回復に専念し続けると考えだという。

経済回復に反対する人はいない。しかしいまのような国政運営方式を変えろということが選挙で示された民心だ。大統領がいくら経済回復にすがっても、国会で法案を通過させられなければ実効はない。大統領があれほど強調していた金産分離緩和法がハンナラ党議員の半分近くが反対・棄権したため白紙化されるほどだ。政治のない経済回復は不可能だ。大統領は選挙で当選した政治家だ。どんな政治家も大統領に代われないことはこれまでの国政運営過程で確認されている。



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