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国連・韓日中大学総長、「未来の大学」で討論

国連機関代表と韓国・日本・中国の大学総長らが、「未来の大学のビジョンと責務」をテーマに活発な討論を行った。国連経済社会局の沙祖康事務次長、国連教育科学文化機関(ユネスコ)のハンス・ドービル事務総長補、国連との協議資格を有するNGO連絡会議(CONGO)のリベラト・バティスタ議長、立命館大学の川口清史学長、北京大学の周其鳳学長、慶熙(キョンヒ)大学の趙仁源(チョ・インウォン)総長がパネラーとして参加した。司会は高麗(コリョ)大学の廉載鎬(ヨム・ジェホ)行政学科教授が務めた。参加者らは、▽人類が当面する地球的問題に対する各機関の努力▽未来の大学が追求すべきビジョンと価値▽大学と国際機関間のネットワークの3つの主題について議論した。以下は主なパネラーの主要発言内容。

▽沙祖康事務次長=国連は平和・安保、人権、経済社会発展に関する3つの業務を行う。当面の課題は開発途上国を支援することと、ミレニアム開発目標を2015年までに完遂することだ。エネルギー問題など新たな課題も浮上している。こうした問題を解決するために大学が役割を果たすことができる。知識のプールとして解決策を積極的に出さなくてはならない。

▽ハンス・ドービル事務総長補=貧困と飢餓、不平等、戦争、資源枯渇、気候変動のような問題に対応するため国際協力は必須だ。大学の果敢な学制間協力とグローバル化が要求される。大学という象牙の塔の中にある象牙の塔を崩さなければならないということだ。新型インフルエンザ問題に見るようにグローバル化時代には社会間の相互依存度が高い。


▽リベラト・バティスタ議長=人間の貧困化と脱人間化、地球荒廃化問題のような時間を超えた問題をあまりに無視し、反応も遅かった。気候変動と疾病問題で最も大きな影響を受けるのは社会的弱者だ。極端な貧困層を助けることにすぐに乗り出さなくてはならない。

▽川口清史学長=大学は人材育成と社会的システム確立に力を入れるべきで、グローバル化が必要だ。立命館大は2000年に開校100周年を迎えアジア・太平洋大学という国際学部を設立した。現在88カ国から2800人の外国人学生が日本人学生3000人と学んでいる。未来の大学はよりよい人間と社会、自然を作るための問題解決の枠組みをデザインできる能力を育てなくてはならない。

▽周其鳳学長=北京大学は学問の自由を保障し多元的文化に対する包容力を強調してきた。100カ国余りから留学生が来る。社会問題解決にも参加し督励している。2008年の北京オリンピックの際に大気汚染問題を解決できる方法を作り、絶滅の危機にあるパンダを保存する研究チームを構成した。

▽趙仁源総長=21世紀は新たなグローバルリーダーシップが必要だ。自分が属する社会的・地球的共同体と共鳴できるリーダーシップが必要だ。大学はグローバル空間だ。教育と研究・奉仕実践を区別するのではなく、それらの有機的統合を模索すべきだ。



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