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【社説】不法消費者金融被害阻むには庶民に資金策を提供すべき

経済危機で不法消費者金融の被害を受ける庶民たちが続出している。職場を追われたり店を閉めたりした後、生計が厳しくなった新貧困層は、銀行や第2金融圏の扉を叩くも、ひじ鉄を食らうのがおちだ。そこで仕方なく消費者金融会社を訪れ、そこにも断られれば年利100%以上の不法消費者金融会社に手を出すほかない。消費者金融会社の場合、一般の金融機関よりは敷居が低く、殺伐とした借金の督促をされないことから庶民たちが頼るだけのものはある。しかし最近、資金難でこれらが融資額を大幅に減らしているため、不法消費者金融がますます勢力を上げているという。

昨年上半期に実施された政府の初の実態調査の結果、不法消費者金融を利用する国民が33万人に達することがわかった。下半期以後、景気が急速に悪くなったことを考慮すれば現在は利用者数がこれよりずっと増えたとみられる。高金利や不法取り立てで金融監督院の消費者金融被害相談センターに届け出のあった件数が昨年4075件と前年より19%以上増えたことを見ただけでもその被害規模を予測できる。父親が高利の消費者金融から融資を受けた大学生の娘を殺害し、自殺した最近の悲劇的な事件は氷山の一角にすぎない。

事態をこのまま放置することはできないとみて、政府が28日、国務会議で不法消費者金融被害防止総合対策を出した。不法消費者金融に対する取り締まり強化と金融圏の融資活性化が骨子だ。望ましい方向だ。庶民たちに別な資金対策を提供せずにむやみに取り締まりばかりしては意味がないからだ。問題は政府がさせるからといって実際に金融機関が庶民への融資をするかという点だ。セマウル金庫、信用協同組合が地域信用保証財団の保証または保有財産担保を条件に融資する案はそれでも見込みがありそうに見える。しかし市中銀行に1兆4000億ウォン規模で低所得層24万人に信用融資をしなさいとしたのは実現の可能性が低くなるだけだ。銀行がすでに先月中旬まったく同じ対策を発表したが、これまできちんと施行されていないからだ。


実際、自分のことで手いっぱいの銀行が損失の危険を冒してまで信用の低い庶民たちに無担保無保証の融資をすることはたやすいことではない。しかし探してみれば方法が全くないわけではない。2007年から低信用者への融資を隙間商品として活性化した全北(チョンブク)銀行が良い例といえるだろう。銀行一般融資よりは高く融資し、消費者金融の半分水準である金利で貸してくれるという。今度の対策を契機に金融圏が低所得層と互いにウィンウィンとなる実効性ある解決策を提示することを期待する。



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