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【社説】開城工業団地、最悪の場合にも備えよう

 最近有名になった開城(ケソン)工業団地協議会のムン・チャンソプ会長は24日、開城訪問からから戻った後、「現場は静かな雰囲気で、全く影響を受けずに稼働中」と述べた。信じられていないと思ったのか、「外国のバイヤーも感動していた」と話した。生産ラインに活気があるというのは幸いだ。開城工業団地は09年2月末現在、韓国の101企業が稼働中で、累積生産額は5億4000万ドル(約7000億ウォン)。昨年は前年比36%増の2億5000万ドル分を生産した。入居企業が本格稼働する2010年には36億-47億ドル分が生産されるという予想も出ている。

北朝鮮が核実験をし、米国のレフコウィツ北朝鮮人権問題特使の批判がいくら激しくても、開城は黙々と汗を流してきた。臨津江(イムジンガン)と軍事境界線を越え、非武装地域(DMZ)を横切る道路と北朝鮮2軍団6師団の2個旅団を押し退けてできた開城工業団地は南北合作の奇跡だ。こうした貴重なものであるため、韓国政府・企業は北朝鮮の昨年末の「12・1措置」にもかかわらず、余計な発言を控えて我慢してきた。

「12・1措置の核心である通行・通関制限でどれほどの不便が生じただろうか。一日12回の出入りを3回に減らしたことで供給に支障が生じ、各企業で生産が20-60%減ったという統計もある。それでも北朝鮮のわがままは終わらず、今では開城閉鎖が心配される状況になっている。


閉鎖された場合、政府・公企業3600億ウォン(約300億円)、民間3700億ウォンの投資金が空中分解する。政府はどうにかしてでも北朝鮮の考えを正していかなければならない。「12.1措置」「4・21通知」のような横暴がこれ以上発生しないよう断固たる態度を見せる必要がある。北側は一方的な「4・21通知」で地価と賃金を上げろと要求するだけでなく、韓国側の立場を示した伝達文を受け取ろうとしなかった。1カ月近くになる現代峨山(ヒョンデ・アサン)職員の抑留には言及せず、開城の未来を韓国の大量破壊兵器拡散防止構想(PSI)参加政策と連係させたのも話にならない。PSI参加政策は、国際法に違反する長距離ロケット発射に対する韓国の対応にすぎず、開城工業団地と関連付ける理由はない。北側はこれでも足りず、国連の制裁を口実に核実験をまた実施するという脅迫までしている。

いまや政府も最悪の状況に備えなければならない。北朝鮮の横暴で開城が閉鎖されれば南北交易経済協力損失保険にともなう補償のほかにも、南北協力基金を活用して、韓国企業の被害を最小限に抑える必要がある。開城工業団地運営条件をめぐて交渉するのはさておき、北側がそれと関係のない「抑留韓国人の解放」や「韓国のPSI参加」を否定する場合、開城工業団地に最後までこだわる必要があるのか疑わしい。あえて利害関係で言えば、韓国側の被害よりも北側の被害がさらに大きくなるだろう。開城工業団地閉鎖のような最悪のケースに対応しなければならない時だ。



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