|
21日、北朝鮮の開城(ケソン)工業団地で行われた南北(韓国・北朝鮮)の接触は、李明博(イ・ミョンバク MB)政権発足後、初の当局間の会合であった。
李大統領はこの状況を青瓦台(チョンワデ、大統領府)地下別館の会議室で夜遅くまで見守った。安保関係閣僚らを集合させておいた状況だった。結局、李大統領は政府代表団が韓国側に戻った後も、約1時間ほど別館に滞在し、午前0時を約30分後に控えて官邸へ向かった。
李大統領は北朝鮮が長距離弾道ミサイルを発射した今月5日にも地下の別館に5時間近く滞在し、リアルタイムで状況の報告を受け、政府の対応を調整した。前日、英国訪問を終えて帰国した空港から地下の別館に直行したことに続き、2日連続の「現場待機」となった。それ以降、大量破壊兵器拡散防止構想(PSI)に参加する問題で、安保懸案が拡大された後も李大統領は前面に出て動いた。
PSIをめぐり外交通商部と統一部が見せた衝突の様相も直接収拾した。このように今月に入り、李大統領が招集した安保関係閣議だけでも5回。毎週開かれる外交・安保政策調整会議まで含めれば今月に入って2-3日に約1回、外交・安保会議を開いたわけだ。このため青瓦台では李大統領の最近の活動に関して「バンカー(別館の会議室が地下にあることから)リーダーシップ」という新造語まで登場した。
しかし大統領がすべての安保懸案を現場で指揮する状況が望ましいばかりではない、という見方も多い。「北朝鮮の策略に大統領が没頭する姿を見せるのが、南北関係によくない」という懸念からだ。盧武鉉(ノ・ムヒョン)前政権では安保懸案が生じれば、統一相が議長を務める国家安全保障会議(NSC)が対応した。
こうした状況について、青瓦台では「外交・安保ラインが、李大統領が求める戦略的な考え方を100%充足させることができず、大統領が動いている」という見方もあがっている。
安保懸案を直接指揮…MBのリーダーシップが実験台に(2)
この記事を読んで…