北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)政権も単線的な経験にとらわれて、未来をまともに見ることができないという過ちを犯しているのではないか。2006年10月、北朝鮮が核実験を強行した際、私は「6カ国協議はもう終わりだ」と思った。しかし3カ月で朝米はベルリンで会い、翌年2月13日、北朝鮮核問題の進展した合意が成立した。昨年8月、北朝鮮が約束した核施設検証がきちんと成立しないと、米国は北朝鮮のテロ支援国解除時期を延ばした。北朝鮮は直ちに「核施設を復旧させる」という脅し文句で対立した。ジョージ・ブッシュ米政権は退いた。今年1月「金正日国防委員長と会う用意がある」というバラク・オバマ新政府が発足すると、世界は朝米関係の進展を予想した。しかし北朝鮮はざまみろといったようにミサイル発射を強行、有利な交渉位置先行獲得に立ち上がった。国連安保理が力強い非難声明と制裁方針を打ち出したが、北朝鮮はものともせず6カ国協議拒否と国際原子力機関(IAEA)査察要員追放カードで対立した。「成功した経験」の奴隷になってしまった北朝鮮は今「瀬戸際戦術」を「検証された戦略」くらいに考えるようだ。
しかし北朝鮮のこうした対応は、状況をますます難しくするだけだ。北朝鮮の行動を繰り返し経験した韓国と米国は、過去と類似の対応方式を選びにくい。米政府関係者は「スティーブン・ボスワース対北政策特別代表が公開的に平壌訪問の意思を明らかにしているのに北朝鮮はこれを徹底的に無視している。これ以上そうすればもの乞いに見える」と言った。昨年、大統領選挙当時、オバマキャンプで働いた関係者は「今のような経済危機の状況でミサイルまで打った北朝鮮をオバマが助けると言った場合、これを支持する米国人がどれだけいるか」と問い返した。
しかし北朝鮮のこうした対応は、状況をますます難しくするだけだ。北朝鮮の行動を繰り返し経験した韓国と米国は、過去と類似の対応方式を選びにくい。米政府関係者は「スティーブン・ボスワース対北政策特別代表が公開的に平壌訪問の意思を明らかにしているのに北朝鮮はこれを徹底的に無視している。これ以上そうすればもの乞いに見える」と言った。昨年、大統領選挙当時、オバマキャンプで働いた関係者は「今のような経済危機の状況でミサイルまで打った北朝鮮をオバマが助けると言った場合、これを支持する米国人がどれだけいるか」と問い返した。
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