春だ。完全な春だ。華麗な春の花が見事に咲いた。時を合わせて韓国経済にも春の知らせが舞い込んでいる。冬の間落ち込んでいた株価が連日上がっており、冷え込んでいた輸出が伸びを見せている。かちかちに凍り付いていた不動産市場にも温かい春の兆しが現れた。デパートには華麗な春のファッションをまとったショッピング客があふれ、全国の花まつりは行楽客で賑わっている。いつそんなことがあったのかとでも言うように経済危機は春のかげろうとともに忽然と消えたようだ。
韓国経済を不安な視線で見つめていた外信も突然好意的な報道を相次いで出している。はなはだしくは韓国経済に対する悲観論で声価を高めていた米国のる経済評論家がは、「ニューヨークから7000マイル離れたところからよい知らせがわき上がっている。(韓国経済は)より安定した世界経済を知らせる使いだ」とまで褒め称えた。ここには最近政府が外貨建て外国為替平衡基金債券30億ドル相当を成功裏に発行したことが大きな役割を果たした。国際金融市場で韓国経済に対する評価と期待が大きく好転したことを反映した結果だ。
海外の雰囲気も良い。なにより危機の震源地となった米国で資金が回り始めた。すべてが自分の身を守るのに忙しく、資金を引き込むのに汲々としていた金融機関が一息ついて市場に資金を回し始めたのだ。救済金融を受け命を救われた銀行が黒字を出すかと思えば、やっとのことで借り入れた公的資金をすでに返済した銀行まである。オバマ米大統は、「米国経済全般に希望の光が見え始めた」と述べた。幸いなことだ。このまま米国経済が生き返ればどれだけよいか。米国経済が生き返れば世界経済の回復も遠くなく、韓国経済もそのためにうんざりするようなマイナス成長のくびきから逃れられるのではないか。
ところでなぜか韓国の経済当局者はこうした楽観論に関心がない表情だ。指標が少しばかり改善してもこれをふくらませずやきもきし、指標が少し悪化すれば苦しい説明に汲々としていた以前の姿とはまったく反対だ。企画財政部の尹増鉉(ユン・ジュンヒョン)長官は、「いくつかの肯定的なシグナルがあるにはあるが、いまは楽観も悲観もしがたい乱調傾向だ」と一歩退いている。韓国銀行の李成太(イ・ソンテ)総裁も、「心配していたよりは少しよい指標が出たが、上半期中に景気が底を打ち上昇するということを感じるのは容易ではない」と述べた。慎重というより楽観論を警戒するような姿勢だ。これいはすべて理由がある。まず公然と楽観論を展開しておきながら、もしも景気が回復しなかった場合にはひどい目にあうので、いまから期待水準を引き下げるほうがよいとみているのだ。しかしこれよりは景気がすぐに回復しないという現実的な判断がより大きく作用した。実際に経済が最悪の峠を越えただけで、いつ生き返ると断定するの難しいだろう。
事実、韓国経済に春が来たと断言するには厳しい兆候がある。まず世界的な株価上昇は各国政府が景気低迷を防ぐためばらまいた莫大な流動性によるところが大きい。経済が回復し株価が上がるのではなく、市中にあふれる資金が株価を引き上げているということだ。不動産市場がうごめいているのも同様だ。これまで身を潜めていた余裕資金がみずからの圧力に勝てず証券市場と不動産市場をうかがっているのだ。これを景気回復の端緒と見ることはできない。実質的な成長は投資と消費が回復する時に可能だ。しかし投資と消費はまだ冬真っ盛りだ。実体経済の回復に先立って株式と不動産に資金が集まることがより危険ともいえる。危機の原因となったバブルが完全にはじける前に新たなバブルがふくらんでくる兆しが見える。ともすれば景気回復ではなくインフレの大災害が近づく。
美しい春の花に酔い厳しい現実に目をつむって危機がなくなるものではない。いまは着実に構造調整を終え、寒い冬に備えるべき時だ。
韓国経済を不安な視線で見つめていた外信も突然好意的な報道を相次いで出している。はなはだしくは韓国経済に対する悲観論で声価を高めていた米国のる経済評論家がは、「ニューヨークから7000マイル離れたところからよい知らせがわき上がっている。(韓国経済は)より安定した世界経済を知らせる使いだ」とまで褒め称えた。ここには最近政府が外貨建て外国為替平衡基金債券30億ドル相当を成功裏に発行したことが大きな役割を果たした。国際金融市場で韓国経済に対する評価と期待が大きく好転したことを反映した結果だ。
海外の雰囲気も良い。なにより危機の震源地となった米国で資金が回り始めた。すべてが自分の身を守るのに忙しく、資金を引き込むのに汲々としていた金融機関が一息ついて市場に資金を回し始めたのだ。救済金融を受け命を救われた銀行が黒字を出すかと思えば、やっとのことで借り入れた公的資金をすでに返済した銀行まである。オバマ米大統は、「米国経済全般に希望の光が見え始めた」と述べた。幸いなことだ。このまま米国経済が生き返ればどれだけよいか。米国経済が生き返れば世界経済の回復も遠くなく、韓国経済もそのためにうんざりするようなマイナス成長のくびきから逃れられるのではないか。
ところでなぜか韓国の経済当局者はこうした楽観論に関心がない表情だ。指標が少しばかり改善してもこれをふくらませずやきもきし、指標が少し悪化すれば苦しい説明に汲々としていた以前の姿とはまったく反対だ。企画財政部の尹増鉉(ユン・ジュンヒョン)長官は、「いくつかの肯定的なシグナルがあるにはあるが、いまは楽観も悲観もしがたい乱調傾向だ」と一歩退いている。韓国銀行の李成太(イ・ソンテ)総裁も、「心配していたよりは少しよい指標が出たが、上半期中に景気が底を打ち上昇するということを感じるのは容易ではない」と述べた。慎重というより楽観論を警戒するような姿勢だ。これいはすべて理由がある。まず公然と楽観論を展開しておきながら、もしも景気が回復しなかった場合にはひどい目にあうので、いまから期待水準を引き下げるほうがよいとみているのだ。しかしこれよりは景気がすぐに回復しないという現実的な判断がより大きく作用した。実際に経済が最悪の峠を越えただけで、いつ生き返ると断定するの難しいだろう。
事実、韓国経済に春が来たと断言するには厳しい兆候がある。まず世界的な株価上昇は各国政府が景気低迷を防ぐためばらまいた莫大な流動性によるところが大きい。経済が回復し株価が上がるのではなく、市中にあふれる資金が株価を引き上げているということだ。不動産市場がうごめいているのも同様だ。これまで身を潜めていた余裕資金がみずからの圧力に勝てず証券市場と不動産市場をうかがっているのだ。これを景気回復の端緒と見ることはできない。実質的な成長は投資と消費が回復する時に可能だ。しかし投資と消費はまだ冬真っ盛りだ。実体経済の回復に先立って株式と不動産に資金が集まることがより危険ともいえる。危機の原因となったバブルが完全にはじける前に新たなバブルがふくらんでくる兆しが見える。ともすれば景気回復ではなくインフレの大災害が近づく。
美しい春の花に酔い厳しい現実に目をつむって危機がなくなるものではない。いまは着実に構造調整を終え、寒い冬に備えるべき時だ。
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