懸念したとおり混乱が起こっている。食品医薬品安全庁がおととい石綿(アスベスト)汚染が懸念される医薬品1122品目を公開したためだ。医薬品販売中止・回収措置で多くの患者や製薬会社、病院・医院、薬局が混乱している。危険要因を事前に予防できずに事件が起こってから対策を講ずる慢性的な付け焼き刃行政による。
メラミン粉ミルク、ネズミの頭入りセウカン、寄生虫卵キムチなど、波紋を何度も経験したはずなのにいつまで後進的な行動を繰り返すのか。製薬業界や病院は食品医薬品安全庁の措置に対して「政府の過ちを私たちに擦りつけた」と反発している。
患者たちの不安と混乱はもう言うまでもない。販売禁止された医薬品の中には血圧・血糖薬や心臓薬、歯ぐき疾患治療剤のように長期服用しなければならないものが多い。危険リストを作成した当事者である食品医薬品安全庁が「有害性は高くないので、すでに服用中の患者はずっと服用し続けても大丈夫だ」と説明したら、不安がつのるばかりだ。
それに許可書類がずさんだったために食品医薬品安全庁と健保審査評価院の発表した品目が互いに食い違い、混乱を招いている。市中に汚染が心配される薬品が流通していない製品まで販売を禁止したとし、製薬会社が反発した。
こうしたいい加減な行政がどこにあるのか。もちろん「石綿=発がん物質=がん」という等式に過度に反応して社会的な恐慌状態をもたらすのは望ましくない。石綿は自然の状態でも存在し、高濃度を長期的に吸いこんだとき、発病の可能性が高くなる。それなら食品医薬品安全庁は医薬品・化粧品の石綿関連安全基準をあらかじめ決めておいて国民に随時に危険の程度を知らせなければならなかった。数年前、警告性報告書の提出を受け、米国・ヨーロッパが措置を取った後も腕組みだけしていて、一歩遅れてようやく動き出したら国じゅうが極度に鋭敏にならざるを得ないのだ。事案によっては危険そのものより「危険管理」の方が重要だという事実を食品医薬品安全庁は分からなかったのか。
石綿含有可能性は医薬品だけではない。今回の事態の発端となったベビーパウダー原料をはじめ、多様な製品に混ざっている可能性がある。それなのに医薬品、化粧品、食品以外の多くの日用品・機器は食品医薬品安全庁の手を離れ、他の部処が管轄する。
政府は国民の健康がかかった問題を統合的・有機的に管理する案を講じなければならない。特に事後対策より事前に予防する能力を画期的に育てなければならない。今後もさまざまな波紋を投げかける可能性の高い中国産原料・製品に対しては現地生産段階から詳しく追跡するシステムを備え、関連専門家を養成する必要もある。
メラミン粉ミルク、ネズミの頭入りセウカン、寄生虫卵キムチなど、波紋を何度も経験したはずなのにいつまで後進的な行動を繰り返すのか。製薬業界や病院は食品医薬品安全庁の措置に対して「政府の過ちを私たちに擦りつけた」と反発している。
患者たちの不安と混乱はもう言うまでもない。販売禁止された医薬品の中には血圧・血糖薬や心臓薬、歯ぐき疾患治療剤のように長期服用しなければならないものが多い。危険リストを作成した当事者である食品医薬品安全庁が「有害性は高くないので、すでに服用中の患者はずっと服用し続けても大丈夫だ」と説明したら、不安がつのるばかりだ。
それに許可書類がずさんだったために食品医薬品安全庁と健保審査評価院の発表した品目が互いに食い違い、混乱を招いている。市中に汚染が心配される薬品が流通していない製品まで販売を禁止したとし、製薬会社が反発した。
こうしたいい加減な行政がどこにあるのか。もちろん「石綿=発がん物質=がん」という等式に過度に反応して社会的な恐慌状態をもたらすのは望ましくない。石綿は自然の状態でも存在し、高濃度を長期的に吸いこんだとき、発病の可能性が高くなる。それなら食品医薬品安全庁は医薬品・化粧品の石綿関連安全基準をあらかじめ決めておいて国民に随時に危険の程度を知らせなければならなかった。数年前、警告性報告書の提出を受け、米国・ヨーロッパが措置を取った後も腕組みだけしていて、一歩遅れてようやく動き出したら国じゅうが極度に鋭敏にならざるを得ないのだ。事案によっては危険そのものより「危険管理」の方が重要だという事実を食品医薬品安全庁は分からなかったのか。
石綿含有可能性は医薬品だけではない。今回の事態の発端となったベビーパウダー原料をはじめ、多様な製品に混ざっている可能性がある。それなのに医薬品、化粧品、食品以外の多くの日用品・機器は食品医薬品安全庁の手を離れ、他の部処が管轄する。
政府は国民の健康がかかった問題を統合的・有機的に管理する案を講じなければならない。特に事後対策より事前に予防する能力を画期的に育てなければならない。今後もさまざまな波紋を投げかける可能性の高い中国産原料・製品に対しては現地生産段階から詳しく追跡するシステムを備え、関連専門家を養成する必要もある。
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