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米国発の金融危機で世界が困難を経験している。 韓国・日本・中国も例外ではない。 3国間の貿易と交流が毎年大きく増え、昨年末は3カ国の首脳間で通貨スワップ規模の拡大に合意するなど進展もあったが、まだ前途は遠い。 今月12-13日に釜山(プサン)で開催される韓日中賢人会議第4回総会を控え、3カ国の協力はどこまで進んだのか、3カ国間の協力を妨げる要因は何か、さらにどんなビジョンを共有して進むべきかを考える。 「韓日中賢人会議」には韓日中3カ国の著名人、そして中央日報と日本経済新聞、新華社通信が参加する。
いくつかの肯定的な信号はあるが、今回の危機は相変わらず進行形だ。 いわゆるモーゲージ問題で始まった金融危機が実体経済までも揺るがし、対外依存度が高いアジア、特に東アジア経済は類例のない困難を経験している。 自ら招いた問題でもなく、アジア通貨危機から準備もしてきたという点から、衝撃はさらに大きく感じられる。 年10%を超える成長でアジアだけでなく世界全体の成長軸の役割をしてきた中国が、今年は8%水準も達成できるかどうか心配している。韓国は-2%、日本は-4~5%水準の深刻な景気後退が予想されている。
今回の危機の特徴は2つある。 金融システムの混乱、特に基軸通貨のドルを発行する米国の混乱が外国為替市場に及ぼす影響だ。 2つ目は、それによる実体経済の委縮、特に輸出を重視する3カ国の立場でみると需要の大幅縮小だ。
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しかしどんな危機であっても突破口がないはずはない。 韓日中3カ国の外貨準備高規模は非常に大きい。 中国は2兆ドル、日本は1兆ドルにのぼる。これに比べて韓国は2000億ドルだが、国際基準では十分だ。 しかし韓国ウォンは1ドル=1600ウォンまで値下がりし、日本円は1ドル=80円台をつけ、中国人民元は米国の切り上げ圧力に露出されているなど、不安定な要素も多い。 3カ国が協力すれば相当部分が回避できる問題だ。 チェンマイイニシアチブ(CMI)以降、足踏み状態だった域内(ASEANを含む)外国為替協力が今回の危機克服過程で拡大したが、まだまだやるべきことは多い。
97年のアジア通貨危機当時とは違い、今回は明らかに米国発であったにもかかわらず、その余震はむしろ大きい。 対外依存度が高く、米国とヨーロッパを主な輸出先とする東アジア3カ国の特性がそのまま露出したからだ。 では、今回の危機の克服過程、またいつ来るか分からない次の危機も海外需要の縮小という問題は避けられないのか。 その答えの一つが領域内の貿易活性化だ。 韓日中3カ国がお互い重要貿易パートナーであるのははっきりしているが、3カ国間の貿易比率は欧州連合(EU)はもちろん、北米自由貿易協定(NAFTA)にも及ばない。
このためアジア、特に東アジア3カ国の金融・貿易協力増大の必要性が取り上げられてきた。 必要なのは言葉ではなく実行であり、どこまで進むかに対するコンセンサス、またはビジョンの共有だ。
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