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金正日(キム・ジョンイル)北朝鮮国防委員長の長男、金正男(キム・ジョンナム)氏が北朝鮮のミサイル発射について、国際社会の反応に深い関心を示した。
日本のTBSは、8日「マカオの某ホテルで7日、金正男氏が初めてJNNの単独取材に応じた」と報じた。運動着姿の金正男氏は流暢(りゅうちょう)な英語で「“打ち上げ”について私は情報を持っていない。ただ、国際社会の反応を注意深く見守っている」と話した。
同氏は「今回のミサイル発射が国連安保理決議に違反するものではないか」という質問に「各国間で、北朝鮮に対する緊張がさらに増すことをとても心配している」と答えた。後継者問題に触れると「もし私が後継者だとしたら、私とマカオで会うことはないだろう。私はただの自由人だ」とし、北朝鮮で「政治的な立場にはない」と明らかにした。
◇再び注目集める平壌=北朝鮮のミサイル発射が「失敗」と結論付けられた後、関心は9日に開催される第12期最高人民会議・1回目の会議に集まっている。今回の会議は、北朝鮮が5日に行ったミサイル発射以降初めて開かれるものだ。当初、昨年8~9月に開催される予定だったが、金正日委員長の健康問題や国家樹立60周年イベントなどのため先送りされた。
今回の会議では、後継に関連した人選が行われるかどうかが関心を集める。昨年、金正日委員長が脳卒中で倒れて権力の「空白期」があった上、金委員長の年齢(67)から考えて「時期となった」という見方が強まっている。重病を経験した金委員長としては後継問題を悩まねばならない状況に置かれたということだ。そうした側面から、昨年末から行われている高官への人事が注目を集める部分だ。
しばらく権力から遠ざかっていた崔益奎(チェ・イッキュ)宣伝扇動部第1副部長を最近部長に昇進、復帰させた点に、専門家らは注目している。国民(ククミン)大のチョン・チャンヒョン兼任教授は「宣伝扇動部は労働(ロドン)新聞やテレビなど北朝鮮のすべてのメディアを管理し、住民の思想を高め、その論理を開発する所」とし「高齢で革命2世代の同氏を再び呼んだのは、後継協議を本格化するための地ならしと考えられる」という見方を示した。
こうした趨勢(すうせい)ならば、9日の最高人民会議で、国防委員会や最高人民会議の指導部が調整される可能性があり、これは後継体制の糸口になり得るということだ。会議で、新たな政策の提案や内閣改造が行われるのかどうかも重要なポイントとなる。金委員長は、今年に入り44回にわたる公開活動で、朴南基(パク・ナムギ)党計画財政部長を22回も同行させることによって、経済分野に心血を注いでいることを示した。
そのため今回の会議では、主に経済回復に関連した政策を協議するとみられる。丁世鉉(チョン・セヒョン)元統一相は「北朝鮮が“強盛大国”を完成すると提示した時限が3年しか残っていない。住民を督励するためにミサイル発射を活用するだろう」とした上で「内閣の調整を通じ経済回復に拍車をかける措置を取ることになるだろう」という見方を示した。
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